小樽旧手宮線で花壇作り 稲穂小児童が植栽

 小樽市立稲穂小学校(富岡1・大坂充校長)3年生49名が参加して、11月5日(金)13:50から、中央通り左側の旧手宮線脇にある花壇に11種類の球根1,450個を植栽した。

 

 この事業は、NPO法人北海道鉄道文化保存会(清水道代理事長)が、北海道地域づくり総合交付金事業より採択を受けて実施。10月13日(火)を予定していたが、悪天候だったため本日まで延期となっていた。

 

 北海道で初めて鉄道が開通した旧手宮線は、日本遺産「炭鉄港」の構成文化財となり、北海道遺産「小樽の鉄道遺産」に選定されている。

 

 この廃線跡の線路を活かし、散策路沿いに2015(平成27)年から花壇の造成を始め、市民や観光客に親しまれている。

 

 子どもたちが、校区内にある花壇に植栽することで、もっと鉄道遺産を身近に感じ大切に守ってほしいと実施された。

 

 5日は穏やかな秋晴れに恵まれ、同保存会の清水理事長をはじめ、苫小牧市イコロの森・北村真弓ガ—デナー、小樽おもてなしボランティアの会野澤和男事務局長ら6名もスタッフとして参加。

 

 旧手宮線は、今から140年前の1880(明治13)年に、北海道で初めて国内で3番目の鉄道が敷かれた場所で、1985(昭和60)年まで使用された。

 

 アメリカ製の資材でアメリカ人の指導で作られ、北海道で最初に走った蒸気機関車は全8両で、そのうち3両(しずか号・よしつね号・べんけい号)が現存し、しずか号は、小樽市総合博物館(手宮3)に展示され、小樽に住んでいる私たちの自慢の鉄道だと、野沢事務局長から歴史について話があった。

 

 北村ガ—デナーからは、大小様々な大きさの球根は、大きさの3倍の穴を掘り、尖っている方を上に向けて植えるよう説明があり、来年雪が解ける5〜6月にかけて咲く様子が楽しめると話した。

 

 あらかじめ花壇に、アリュム・チューリップ・ミニアイリス・チオノドクサ・シラーなどの球根を入れたポットが置かれ、子どもたちが軍手をつけ、ショベルで球根に合わせた穴を掘り、球根の上と下を間違えないように注意しながら植えつけていった。

 

 参加した女子児童は、「初めて球根を植えた。手間をかけて植えた分、良く育つと思うのでやる気が出た」と話し、男子児童は、「植えるのが大変だったが、5種類もの球根を植えたので良かった」と話し、みんな楽しそうに作業を行っていた。

 

 30分ほどで終了し、清水理事長は、「みんなが植えた球根は、春まで大きくなろうと頑張っている。雪が解けたら見に来てください」と話した。

 

 ◎小樽市立稲穂小学校(外部)