総合博物館自由研究作品69点 11/28まで展示

 小樽市総合博物館本館(手宮1・石川直章館長)では、市内の小学生が、コロナ禍の外出自粛時や夏休み期間を活用して、気になる事柄を調査して取り組んだ、バラエティーに富んだ自由研究作品を、2階回廊で11月28日(日)まで展示している。

 

 今年度は、市内11の小学校から69作品の応募があり、同館学芸員らが審査し、館長推薦作品1点・学芸員推薦作品10点・学芸員の評価が高かった8点の19作品が入選した。

 

 石川館長が推薦したのは、朝里小学校6年・加藤碧さんの「しらかば公園の野生動物」で、なぜ標本にしたかについて触れた点を高く評価した。

 

 加藤さんは、以前にも入選したことがあり、新光5丁目にあるしらかば公園で植物を採取して標本にし、ラベルに和名・産地・採集年月日・採集者を添付し、標本の必要性について、「特徴を示す証拠となり、時間が経っても調べられ、タイムカプセル」と理由を書いている。

 

 担当の鈴木博子学芸員が推薦した作品は、桜小学校6年・成田緯ノ介くんの「ダイソンの羽なし扇風機の真相」。

 

 なぜ、扇風機なのに羽がないのかを調べ、鈴木学芸員も疑問に思っていたので、「研究の成果がだれかの役に立つということは素晴らしい。

 

 扇風機を身近にあるペットボトルや100均商品で再現し、仕組みを説明している」と高く評価した。

 

 このほか、コロナ禍で外出自粛をする中、大好きな有珠山についてまとめた、桜小学校6年佐藤優衣さんの「有珠山について」は、2017(平成29)年から調査した写真や資料を集めうまくまとめていた。

 

 梅干しづくりや卵から羽化させたキアゲハ、プラスチックから海をまもろう、ミニチュアでパン屋さんなど、どの作品も力作ばかりで、子どもたちの発想力も面白い。

 

 鈴木学芸員は、「子どもたちの個性溢れる作品をぜひ観に来てください。子どもたちへは、来年の自分の作品作りの参考にして、アイディアを膨らませ応募してもらいたい」と話した。

 

 2021(令和3)年度自由研究作品展 11月13日(土)〜28日(日)9:30〜17:00
 小樽市総合博物館(手宮1)本館2階回廊 火曜休館
 入館料:一般300円、高校生・市内在住70歳以上150円、中学生以下無料

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