小樽朗読友の会3名 厚生労働大臣賞受賞

 公益財団法人鉄道弘済会・社会福祉法人日本盲人福祉委員会主催の第51回朗読録音奉仕者感謝行事において、小樽朗読友の会(宮嶋信子会長)所属の朗読録音奉仕者3名が厚生労働大臣賞等を受賞。11月24日(水)16:30から、市役所(花園2)2階市長応接室で報告会が開かれた。

 

 厚生労働大臣賞を受賞した大塚稜子さん(77)、全国表彰を受賞した五十嵐和子さん(68)、北海道地区表彰を受賞した國分洋子さん(54)の3名は、ボランティア養成講座の講師も務めている。

 

 迫俊哉市長は、「市長になって現場を見ておかなければと思い、同会を訪問すると、新聞や日常見ているもののほとんどが朗読されていて、皆さんの苦労が分かった。50年間、後継者を育てながら皆さんの使命感を感じ、心からお礼を申し上げる」と感謝した。

 

 大塚さんは読書が趣味であったが、自分に障害が起こった時、本が読めないほどつらいものはないと考え、本の楽しさや面白さを伝えたいと1984(昭和59)年11月に入会し37年。

 

 これまでの総録音時間数は3,995時間26分、総タイトル数は416タイトルに達し、「喜びよりも責任を感じた。いつも心がけていることだが、初心を忘れず、間違いのない情報を届けたい」と話した。

 

 ボランティア養成講座の講師として中心的存在で、朗読技術や調査技術などきめ細かい指導に定評。毎日スタジオに足を運び、録音後には会員の質問や相談事にも応じ、信頼も厚い。1999(平成11)年〜2004(平成16)年度に会長を務めた。

 

 五十嵐さんは30年前に小樽に転居し、市の広報でボランティア養成講座を知り受講。1991(平成3)年10月に入会し30年。総録音時間は1,695時間50分、総タイトル数は195タイトル。

 

 「朗読・編集・校正など大好きで、人と会うのが楽しく元気なかぎり続けたい。後輩にも続けてほしい」と話し、養成講座の主要な講師として、音訳・校正・編集となんでも熟知し、後進の育成にも尽力。2005(平成17)年から7年間会長を務めた。現在も毎日通って活動し、貢献度が高い。

 

 國分さんは読書好きだったこともあり、別のボランティア仲間から録音図書というものを聞き養成講座を受講。2001(平成13)年10月に入会し20年。

 

 総録音時間は665時間48分、総タイトル数は79タイトルで、音訳と校正の正確性に定評があり、録音図書は後進の手本となる。

 

 会員向けの研修会では、調査の仕方や辞書の活用方法、アクセントについて分かりやすく指導。これからの会を牽引する人材として期待されており、「全国大会へ行っても小樽はとても評判が良く、全国からも聞いていただいている。20年目の良い記念となり励みにもなる」と話した。

 

 小樽市総合福祉センター(富岡1)3階に点字図書館(野口陽一館長)があり、同会で、1972(昭和47)年に、活字図書を音訳し、録音・デイジー図書を製作するボランティアグループが発足し創立50周年を迎える。ここで製作した録音図書は、全国から年間6万7千件もダウンロードされ、CDは4,500刊作られている。

 

 ◎社会福祉法人小樽市社会福祉協議会(外部)

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