小樽朝里クラッセホテルで夜間防火管理体制検証

 小樽市消防本部では、年末年始の混雑が予想される宿泊施設において、夜間の火災発生を想定した防火管理体制の検証を、12月2日(木)14:00から小樽朝里クラッセホテル(朝里川温泉2)で行った。

 

 国が示す「旅館・ホテル等における夜間の防火管理体制指導マニュアル」に基づき、最も条件の悪い夜間帯の火災を想定し、初期消火・消防機関への通報及び宿泊者の避難誘導訓練を実施。その状況を消防職員が検証し、防火安全性の向上を図ることを目的としている。

 

 同ホテルの夜間体制人数の3名と新入社員1名が参加し、消防署員4名で検証した。

 

 ホテル棟4階で火災が発生し、館内に火災報知器の警報音が鳴り響いたという想定で、ホテルスタッフ2名が4階まで階段で駆けつけ、火災の発生した部屋を確認。廊下の消火栓からホースを引っ張り部屋で放水したが、初期消火に失敗。事務所のスタッフは火災報知器の場所を確認し、火災発生のアナウンスを行い、フロントのスタッフは119番通報を行った。

 

 2名のスタッフは、火災の発生した4階にある12室の客室を一部屋ずつ回り、宿泊客へ火災を知らせ避難するよう呼びかけた。その後、5階に上がって客室を回り宿泊客へ避難を呼び掛けた。

 

 火災時管理運転機能が付いていないエレベーターは、火災の場合、停電になる可能性があるため使用しないこととなっている。

 

 同本部予防課の増井秀昭保安指導係長は、「火災発生から119番通報までしっかり行い、スムーズな訓練ができた。ホテル側には指導者もいて、夜間における防火管理体制ができていると感じた。

 

 ひとつだけ、出火室の階のドアの開放は煙が流動するため、立体的な火災となるため気をつけるように、あとは問題なく良好な訓練だった」と話した。

 

 今後、ノイシュロス小樽(祝津3)・銀燐荘(桜1)・おたるふる川(色内1)でも、同じ検証を予定している。

 

 ◎小樽市消防本部HP(外部)