現代美術家の阿部典英氏 北海道功労賞受賞

 小樽在住で現代美術家の阿部典英氏が、北海道の地域振興に尽力した人に贈られる北海道功労賞を受賞し、12月10日(金)9:30から、小樽市役所(花園2)2階市長室で報告会が行われた。2021(令和3)年度は阿部氏を含む5名に贈られた。

 

 阿部氏は、1939年札幌に生まれ、小樽市朝里に工房を構えて30年。現在は小樽在住。個展やグループ展などで積極的に活動し、現代美術の発展と芸術文化の振興の功績が認められた。多様な素材を用いた彫刻や造形など、ユニークな立体平面作品を発表して高い評価を受け、後進の育成にも貢献。

 

 現在、北海道文化団体協議会会長、札幌文化団体協議会会長を務める。

 

 迫俊哉市長は、「的確なヒントがあり、子どもたちにもできるワークショップを開催され、その芸術の根底には島牧で過ごした生活があると思う。これからの活動の範囲を考えると期待感が広がる。芸術の振興と豊かな感性や情操を養うために力添えを頂きたい」と期待を寄せた。

 

 阿部氏は、「小樽は想像の原点で、海へ行くといろいろな材料があり、石ひとつから作品が生まれ、いろいろな表現ができる恵まれた環境で、子どもたちにもいろいろ学んでもらいたい。小樽を担う子どもたちへ協力し、できるかぎり後志の扉を開けて作品を作りたい」と話した。

 

 現在、解体した最後のはしけの木材を活用した構想も練られている。

 

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