11か月遅れの小樽市成人式 約400人集う

 

 

 小樽市(迫俊哉市長)と小樽市教育委員会主催の成人式が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で2度の延期に追い込まれ、11か月遅れて12月12日(日)14:30から、小樽市民会館(花園5)大ホールで開かれた。

 

 2000(平成12)年4月2日~2001(平成13)年4月1日に生まれた小樽市民が対象で、10月1日現在の874人(男458名・女416名)のうち、例年よりも少ない約400名が出席した。

 

 コロナ感染防止対策として、参加者と関係者すべてに抗原検査で陰性であることを確認する必要があり、事前申込の抗原検査キットが郵送され、会場入口には検温と手指の消毒、抗原検査で陰性を確認できる画像の提示が求められた。

 

 低気圧の接近が気になるところだったが、積雪はなく気温も例年よりは高めの6℃前後に経過した。

 

 振袖姿や袴、真新しいスーツ姿の新成人が集まり、久しぶりの友との再会を喜び合う様子が見られたが、小人数での行動が目立っていた。

 

 式典で迫市長は、「本日の成人式を機に、これまで見守り支えてくださっ
た家族や先生、地域の方への感謝の気持ちを忘れずに、これからは成人としての自覚と責任を持ち、周りの人や地域社会に貢献できる人になってほしい。この美しい自然豊かな文化を持つふるさと小樽を忘れずに、夢に向かって歩みを進め、充実した悔いのない人生を切り拓いて行くことを願っている」と、式辞を述べた。

 

 成人を代表し、菊池亜実さんと藤原瑚香乃さんは、「それぞれの道で夢に向かって努力を積み重ね、これからの未来をもっと良いものにしていくことが、これまで育んでくれた社会への恩返しになると思う。小樽出身の成人として恥じないよう、心豊かな立派な大人になることをここに誓う」と誓った。

 

 恩師から成人を祝う言葉が、メッセ―ジビデオで贈られ、例年会場で盛り上がる抽選会は行わず、成人式運営委員会が、回収した案内状から厳選な抽選を行い、各社から提供のあった景品を郵送するとした。

 

 再入場の禁止やお茶席・市長と記念撮影などの催しは中止となり、退場も時間差で実施され密になることを避けた。

 

 アナウンスでは、式典後のクラス会や大勢での会食を控えるよう呼び掛け、館内には会話のスペースもなく即時退場を求めていた。

 

 学生の福田稀羅々さん(21)は、「成人式を機に、大人への一歩が始まる。久しぶりの小中校の友だちにも会えると思い出席した」と話し、美容師として働く山崎寿々子さん(21)は、「成人式に来れて良かった」と笑顔で答え、2人共に知人の着付けで母親の振袖を着て、山崎さんが髪を結ったという。

 

 友だちと会話を楽しむ女性は、「思い出ができ来て良かった。今後、第1志望の航空関係の仕事に就ければ」と目標を語った。

 

 2001(平成13)年4月2日から2002(平成14)年4月1日に生まれた、2021(令和3)年11月1日現在で906人(男456人・女450人)が対象の2022(令和4)年小樽市成人式は、1月9日(日)に同会場で開催し、式典は2回に分けて行う予定。

 

 ◎小樽市成人式(外部)

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