小樽明峰高校 総合表現演劇コース“奇跡の人”公演

 小樽明峰高校(石澤隆一校長)総合表現学習の演劇コースで、3年生卒業公演も兼ね、12月14日(火)14:00から最上会館(最上1)を会場に発表会を開き、20名の観客が楽しんだ。

 

 興味ある授業を自身で選択する総合表現学習は、週1回学習時間が設けられているが、今年度は緊急事態宣言の影響で6月15日に開講されていた。

 

 劇団うみねこの元代表・吉川勝彦さん(77)が講師を務め、3年生7名を含む10名が、演出・キャスト・スタッフとして取り組み、同劇団員が舞台設営に協力。

 

 3年連続で、ヘレン・ケラーを主人公にした演目「奇跡の人」を行い、主人公ヘレン役の畠山響羽さん(3年)と、父・ケラー大尉役の高田佳依さん(3年)は、3年間、同役を演じ続けた演技力も見所となった。

 

 奇跡の人は、視覚と聴覚の障害を持ち、更に話せないヘレン・ケラーが、家庭教師のアニー・サリバンと出会い、ヘレンに奇跡を起こした話で、本日の公演はアニーとの出会いまでを35分間にまとめたもの。

 

 1人1人が持ち味を活かして役になりきり、高校生とは思えない演技力に、観客は物語の世界へ入り込まれ、大きな拍手が贈られた。

 

 演出を担当した長谷川詩乃さん(3年)は、「やり残したことはいくらでもあるが、気づけなかったことにも気づくことができ、自分たちの成長が感じられた。1週間に1度の集まりだったが良く頑張った」と満足していた。

 

 母・ケイト夫人役の岩間うららさん(3年)は、「演技では、ヒステリックになりがちだったが弱々しさを出すことや、話し方が早くなるのでゆっくり話せるように注意した」と話した。

 

 畠山さんは、「指名されヘレン役をやることになったが、目も見えない・耳も聞こえない人の役なので、感覚を掴むのが大変で、唸り声を出すところが難しく全力で練習してきた。演劇は、周りの人と協力し協調性や団結力が高められた」と話していた。

 

 吉川講師は、「初めてラストシーンを見たが、声も出ていたし良くまとまっていた。3年間1つのテーマを追いかけてきて良かった」と総評した。

 

 ◎小樽明峰高等学校(外部)

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