小樽の宮腰典明氏・川口知津子氏 厚生労働大臣表彰

 一般社団法人小樽身体障害者福祉協会(浅田勲会長)所属の宮腰典明さん(70)と川口知津子さん(73)が、第71回障害者自立更生等厚生労働大臣表彰を受賞し、1月12(水)15:00から小樽市役所(花園2)2階市長応接室で伝達式を行なった。

 

 浅田会長と小樽視覚障害者福祉協会・池端慧会長らが見守る中、迫俊哉市長から受賞者2名に賞状と記念品が贈られた。

 

 迫市長は「道内からは2名のみの受賞となり、誇りに思う」と栄誉を称え、小山秀昭副市長は、「いくつになられても、新しいことに挑戦して素晴らしい」と努力を称えた。

 

 障害者問題に関する国民の理解と認識を深め、障害者福祉行政の一層の推進を図ることを目的に、障害者週間の中央行事のひとつとして、自らの障害を克服し長年に渡り活躍している自立更生者と、障害がある人の自立や支援・社会参加促進に大きく寄与した更生援護者に贈られ、2021(令和3)年度は、全国で自立更生者14名・更生援護功労者28名が受賞。北海道から自立更生者に宮腰さんと更生援護功労者に山口さんの2名だけが選ばれた。

 

 宮腰さんは、高校生の時に網膜色素変性が原因で視力が低下し始め、北海学園卒業後、北海道柔道整復師専門学校へ進み、1978(昭和53)年に卒業後、国家資格に合格。柔道整復師として、渋谷整形外科医院・札樽病院・済生会小樽病院に勤務した。

 

 1989(平成元)年に小樽視覚障害者福祉協会に入会し、2003(平成15)年から役員となり、2017(平成29)年には副会長に就任し現在に至る。

 

 視覚障害者福祉協会の行事やスポーツ吹矢などのデイサービス教室、杜の集いの英語教室などに積極的に参加している。

 

 川口さんは、1991(平成3)年4月に小樽肢体障害者福祉協会に入会し、2021(令和3)年6月からから副会長となり現在に至り、2000(平成12)年4月〜2012(平成24)年3月の12年間、北海道身体障害者相談員も歴任している。

 

 同協会事業のデイサービス事業に率先して参加し、フライングディスク教室では講師として、全国障害者スポーツ大会では選手団の一員として参加。

 

 和やかに歓談が行われ、宮腰さんが日頃から思っている、視覚障害者専用の避難所の設置やガイドヘルパーの増員を市長に要望した。

 

 川口さんも、会員が減少し活動ができないこともあると課題を述べ、池端会長からは市長と直接対話したいと要望を伝え、市長は語る会の実施に向け準備をするとした。

 

 宮腰さんは、「1989(平成元)年に同協会に入会したが、年々減少し少しでも会員が増えればと思う。長い間、病院に務められて良かった」と振り返り、川口さんは、「子ども3人を育て自立してから役員になり、中心になって何十年も行事を楽しくやってきた。気がかりなのは、若い人にもぜひ入会してもらいたい」と話した。

 

 ◎第71回障害者自立更正等厚生労働大臣表彰について(厚生労働省)