小樽望洋台中に気象予報士菅井貴子氏来校

 小樽市立望洋台中学校(望洋台3・伊藤仁弥校長)では、1月21日(金)同校体育館で、北海道教育委員会主催の子どもの心に響く道徳教育推進事業として、気象予報士の菅井貴子さんを迎え講演会を行った。(写真提供:望洋台中学校)

 

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、3年生のみ教室からの参加となったが、体育館での講演終了後に菅井さんが3年生の教室を巡り、丁寧に質問に答えるなどの対応があった。

 

 菅井さんは、学生時代に訪れた北海道に魅せられ、神奈川県横浜市から移り住み17年になる。

 

 若い頃、先輩の気象予報士に言われた、「北海道で、自然災害で人が死んだら自分のせいだと思いなさい」ということばを胸に刻み、寒いだけではない北海道の気候の驚くべき多様性(地域により気候が全く違う)や、近年の地球温暖化の北海道への影響などについて、気象の専門家としてその魅力を語った。

 

 2007(平成19)年11月の佐呂間町での竜巻による被害、2013(平成25)年3月の道東地方での暴風雪被害、2016(平成28)年8月の2週間で5度も台風に襲われた際の北海道全体での水害など、予測ができなかったり、できたとしても対応するのが不可能だったりした自然災害について述べ、気象予報士として感じた悔しい思いについても語った。

 

 生徒たちは、自然を愛する気持ちや自然災害の恐ろしさ、仕事に対する責任の重さ、地域の役に立つために努力する気持ちなど様々なことを感じ、「気候は本当に生きることにも身近で必要だし、1つの情報でたくさんの人の命が助かるのですごいと思った。

 

 今後は菅井さんから学んだことを生かして生活し、命を守って過ごしていけるようにしたい」や、「最近、地球温暖化についてよく言われているが、北海道がその影響を強く受けていると知り、より自分のことに感じた。

 

 気象のこともたくさん知り、あきらめなければ何とかなるや、力を合わせると可能性が広がることを聞けて良かった」など感想が話された。