令和4年小樽市議会第1回定例会開会 市長提案説明と教委基本方針

 小樽市(迫俊哉市長)は、2月22日(火)10:00から市役所(花園2)3階議場で、2022(令和4)年小樽市議会第1回定例会を開き、本日から3月17日(木)までの24日間の会期を決定した。

 

 市長提案の議案第34号までと報告2件、共産党から議案第35号小樽市非核港湾条例案が提出された。

 

 迫市長による提案説明と、林秀樹教育長による教育行政執行方針を説明。

 

 迫市長は、新型コロナウイルス感染症に対応した政策の取り組みや、人口減少・少子化対策の取り組み、将来を意識した施策への取り組みの3点を掲げ、デジタル化への対応を急務とし、まずは自治体DX実現に向けた取り組みを行い、市民生活におけるデジタル化の定着や利便性の向上を図り、地域活性化に努める必要性を述べた。

 

 また、脱炭素社会の実現をあゆみ始め、再生可能エネルギー導入の方向性や基本方針の策定を進め、豊かな自然と共有するまちづくりを目指すとした課題は、地域発展を考える上で必要不可欠であり着実に前へ進めたいとした。

 

 埠頭内の大型バス駐車場やクルーズターミナルの整備完了を目指し、第3倉庫の本格活用に向けた検討や歴史的風致維持向上計画の策定、市制施行100周年を迎える記念すべき節目となる年で、まちの歴史を次の世代に責任を持って引き継いでいけるよう、祝うことで先人の方々への感謝を表し、改めて、本市が誇る魅力を広く知ってもらう契機となるよう努めたいとした。

 

 2022(令和4)年度の当初予算編成に当たって、歳入については、2021(令和3)年度と比べ、市税では新型コロナウイルス感染症の税収に与える影響などは増額が見込まれるものの、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた、実質的な交付税は減少し、譲与税交付金については、新型コロナウイルス感染症対策地方交付税減収補填特別交付金の皆減などのより、歳入増額は一般財源ベースで減額となる見込み。

 

 歳出におては、感染症対応はもちろん、自治体DXの推進や脱酸素社会実現に向けた取り組みを新たに進め、財政健全化への取り組みについても手を緩めることなく、人口減少・少子化対策や地域経済の活性化など、喫緊の課題も解決するよう心がける。

 

 当初予算案に計上した主な事業の概要に関しては、本年8月診療分から、課税世帯の小学生の通院の際の自己負担額を、初診時の一部負担金に限る医療費の実質無料化の実施や、現忍路中央小学校の耐震補強及びトイレ改修等の実施。桂岡小学校の耐震補強工事と朝里中学校校舎の長寿命化改修を進める計画を行う。

 

 コロナ感染拡大防止のため、民間保育所等に対して必要な経費を補助し、公立保育所や小中学校等において、衛生用品の追加購入や衛生環境の向上に必要な備品等を整備する。

 

 おたるプレミアム付商品券を再度販売し、中心4商店街に店舗を開設する場合には、内外装工事に対する補助も行う。

 

 日本遺産に関しては、候補地域に選定され3年後の認定に向けた、地域活性化準備計画に基づいた地域活性化、観光振興のための人材育成や普及啓発などの事業を進める。

 

 除排雪に関しては、効率的な雪対策を推進しバス路線や主要通学路を優先した除排雪を重視し、予防保全的に早めに作業を行う。老朽化したロードヒーティング施設や除排雪車両を計画的に更新することで、安全安心で快適な市民生活の確保に努めるとした。

 

 予算の規模は、一般会計581.5億円で、前年度当初予算比+19.1億円・+3.4%、特別会計327.6億円、前年度当初予算比+7.2億・+2.2%。企業会計268.9億円、前年度当初予算比+10.6億円・+4.1%、全会計1,1780億円、前年度当初予算比+36.9億円・+3.2%

 

 次に、教育委員会が2022(令和4)年に重点的に取り組む施策について、林教育長が説明。

 

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るため、必要な保健衛生用品等を充実し、児童生徒の安全安心な学習環境の確保、臨時休業におけるオンライン学習や日常の授業等で活用する1人1台端末を効果的に活用するために、ICT支援員やヘルプデスクを配置し、学習指導員やスクールサポートスタッフを全校に配置するなど、サポート体制の充実を図る。

 

 小樽市教育推進計画に示した、未来を創る力や豊かな心、健やかな体の育成、家庭・地域との連携、協働の推進、中1ギャップの解消等に向けた小中一貫教育の取り組みに加え、小樽市小中高連携協議会を新たに設置し、本市の学校教育の課題の解決に向けて取り組む、学びと育ちをつなぐ学校づくりの実現、小樽市民大学講座開校や北海道の心臓と呼ばれたまちおたるの構成文化財と背景を紹介する企画展を開催するなど、生涯各期における学習機会の充実、文化芸術の振興と文化遺産の保存活用、手宮公園競技場の計画的な施設整備を進め、スポーツの出会いの場を提供するなど、子どもの体力向上への支援を進める生涯スポーツ・レクレーションの振興など、8つの目標を掲げた。

 

 市制施行100周年記念事業については、児童生徒が校区のおすすめの場所を掲載した「散策マップ」を作成し、観光客等へ広く紹介する、子どもたちが選ぶふるさと100選事業を実施し、記念大会としてゲストランナーを招致する、おたる運河ロードレースの開催や、北海道日本ハムファイターズ市町村応援大使によるスポーツ交流事業の実施など。コロナ禍の状況でも、子どもたちの学びの保障や市民への学習運動の機会の提供などに努めたいとした。

 

 ◎令和4年小樽市議会第1回定例会市長提案説明(PDF)

 ◎R040222小樽市議会本会議1(YouTube)

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