北海道信用金庫手宮支店職員2名 特殊詐欺被害防止に貢献

 北海道信用金庫手宮支店職員の細川美穂さんと本多優作さんの2名は特殊詐欺被害防止を未然に防いだとして、小樽警察署(高濱厚署長)では、3月7日(月)10:00から署長室で贈呈式を行い、署長から感謝状、北海道警友会白井登支部長から感謝状と記念品が贈られた。

 

 今年2月22日(火)、開店と同時に来店した70歳代の男性から、融資の問い合わせを受けた細川さんが対応したところ、退役軍人と名乗る女性から、戦地から引き上げるために荷物を送らせてほしい。かかった費用はのちに返し、その謝礼に1万5千ドルを支払うというスマホアプリで日本語のやり取りを見せてもらった。

 

 前日、指定された口座にすでに60万円を振り込んでしまっていて、この日は、300万円を振り込むよう要求してきていたことで、細川さんは特殊詐欺を疑い、この男性の担当でもあった本多さんも加わり、そのやり取りが書かれた携帯を見て詐欺だと確信。警察に連絡し詐欺被害を未然に防いだ。

 

 同行では各支店での詐欺被害の情報を共有しているため、聞いたことのある事例であったことから確信できたという。

 

 細川さんは、「未然に防止したかったが、前日に被害に遭われてしまい、被害者の気持ちを考えると心が痛い。何かあったら相談できる金融機関となり、気兼ねなく話せる関係になりたい」と話した。

 

 本多さんは、「特殊詐欺の手続きは違和感があるため、そこに目を向けて、今後も気をつけて見逃さずに続けたい。被害を防ぐことが出来て良かった」と話した。

 

 高濱署長は、「普段から詐欺の意識が高く、情報をしっかりと分析されて取り組まれた。2人の気転を利かした対応で、1度は被害に遭ったが、その後の拡大を防ぐことができて良かった。水際で見事に防ぎ大変ありがたい。犯罪を見破るのは難しく、発覚しないようにあの手この手で手口を変えてくる。もっと踏み込んだ関係性と高い意識・チームプレーに感謝する。

 

 また、本多さんが感じた違和感も重要なポイントで、平素のことを知らなければ犯罪は見抜けない」と、洞察力を称えた。

 

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