特殊詐欺撃退! 小樽図書館で警察官講演会

 市立小樽図書館(花園5)では、3月19日(土)11:00から同館2階視聴覚室で、小樽警察署生活安全課の青田浩晃巡査部長が講師を務め、「警察官が教える特殊詐欺のあの手この手」と題し、特殊詐欺被害を未然に防ぐ事例や現状、映像を交えて講演会を開いた。

 

 同館では本を貸出するだけではなく、様々な情報の提供を心掛け、実際に特殊詐欺被害防止に努めている警察官の話を聞く貴重な機会もつくっている。

 

 特殊詐欺は還付金詐欺など様々な種類があり、犯人が手を変え品を変えて行うのが現状で、2021(令和3)年度の道内では詐欺被害件数140件・約6憶円の被害が発生し、被害者は騙されていることに気づかないことが多いという。

 

 小樽では、市役所職員を名乗る還付金詐欺・ハガキ・メール・電話で、身に覚えのない料金の請求や、パソコンのウイルス対策除去名目の架空料金請求詐欺が多く発生しているため注意を呼び掛けた。

 

 今回の講演では、高額被害に遭う預貯金詐欺・キャッシュカード詐欺について詳しく説明した。

 

 警察官を名乗る犯人から、まず電話で「犯人を逮捕したがあなたのキャッシュカード番号を知っているため、自宅に職員を行かせる」と言われ、訪問した偽職員が、キャッシュカードを封印して保管しなければならないと言って、印鑑を取りに行かせている間に、最初に受け取ったキャッシュカードを偽物とすり替え、偽キャッシュカードが入っている封筒を封印し、本物のカードは犯人が持ち帰り、口座の金をすべて引き出されてしまう悪質な事例があった。

 

 電子マネーで支払いを求める場合や料金をコンビニ払いで支払うよう求める場合も詐欺であると強調。

 

 最後に、医療費が過払いのため戻る還付金詐欺のDVDを鑑賞し、実際の手口や被害者の対応などを見て理解を高めた。

 

 同署では、地域で特殊詐欺被害を防ごうと取り組み、町内会などでも講演会を開いている。騙されやすい人の傾向についても紹介し、詐欺に遭わないためには、キャッシュカードは渡さない・暗証番号は教えない・固定電話は留守番設定、電子マネーカードは要注意、不審に思ったら警察や家族に相談することを勧めた。

 

 講演会の出席者には、特殊詐欺防止に理解を深めた証となる、メッセンジャー認定書を配布し、今日の話を家族や友人に広めてもらうよう依頼。

 

 質疑応答では、2回コールでかかってくる電話に出ると切れてしまう、品物を送って代金が支払われないと煽られた話などがあり、まずは警察に相談するように促した。

 

 ◎札幌方面小樽警察署(外部)