小樽朗読友の会・松浪啓子さん 全国表彰受彰

 公益財団法人鉄道弘済会・社会福祉法人日本盲人福祉委員会主催の第52回朗読録音奉仕者感謝行事において、小樽朗読友の会(宮嶋信子会長)所属の松浪啓子さん(68)が全国表彰を受彰。

 

 11月1日(火)11:00から市役所(花園2)2階市長応接室で、小樽点字図書館(富岡1)・野口陽一館長と宮嶋会長らとともに出席し報告会が開かれた。

 

 迫俊哉市長は、「毎年必ず表彰される誇るべき組織で、立派な人材を育てられ感謝している。情報の格差をなくすためには録音図書は重症。チームワークも良く、自慢すべき小樽朗読友の会」と、日頃の努力を称えた。

 

 美幌出身の松浪さんは、1994(平成6)年4月に夫の転勤で釧路から小樽に来て、市の広報誌で朗読ボランティアの養成講座を知りやってみようと申し込んだ。

 

 終了後の1995(平成7)年3月から友の会へ入会。27年間続け、収録録音時間数は1,275.04分、総タイトル157タイトル。2004(平成16)年〜2013(平成25)年には同会副会長も務めている。2013(平成25)年には北海道地区表彰を受けている。

 

 校正と編集奉仕者は5年に1度の表彰となるが、朗読奉仕者は毎年で、全国7つのブロックから7名が選ばれた。小樽の全国表彰では松浪さんを含め11人目となり、編集部門の北海道地区表彰に、同会で2001(平成13)年10月から活動している大角地則夫さん(66)も受彰している。

 

 松浪さんは、「夫の退職後は、10年前から蘭島でミニトマト栽培の傍ら、養成講座の手伝いもしながら、12月から3月の間は同館に通い、あとは自宅で録音している。

 

 日々少しずつではあるが、声を出し続けるためにも畑仕事が終わてから行っている。自分の感情を、聞き手の邪魔にならないように気を付けている。耳で聞ける図書があることを、もっと知ってもらいたい」と話した。

 

 点字図書館からの推薦理由として、新会員の育成に尽力し、現会員対象の定期研修会では、アクセントなど分かりやすく指導。

 

 自身の音訳図書のジャンルは、翻訳ものから時代ものまで幅広く、多くの視覚障害者に利用されている。音訳の正確性に定評があり、音質や音量なども常に安定し、会員の手本となっている。

 

 同館では1972(昭和47)年に朗読者の養成を開始。録音図書等がダウンロードできるサピエ図書館というサイトから、同図書館の録音図書の昨年度のダウンロード件数は54,729件、直接の貸出は3,912件で合計約59,000件の利用があった。

 

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