小樽市文化祭も終盤 第30回写真市展と初参加押し花展

 2022(令和4)年度小樽市文化祭も終盤となり、11月1日(火)から6日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーでは、小樽市文化祭実行委員会と小樽写真市展運営委員会主催の第30回小樽写真市展、市民ギャラリーでは文化祭初参加の花遊び色遊び押し花の会(谷岡洋子代表)の作品展が開かれている。

 

 30回目の写真市展は、自由の部に29名・148点、ネイチャーの部に22名・76点の応募があり、審査員の日本写真芸術学会会員の石津聡氏が、入賞入選作品59点を選び会場に展示されている。

 

 1部の自由の部推薦(市長賞)には、早く散歩に行きたい犬の視線を捉えた、田岡豊子さんの「早く散歩に行きたいナ」が選ばれ評価を受けた。

 

 特選(教育長賞)受賞の丸岡広美さんは、朝日が差し込む構内にランプと人の影を捉えたベストショット写真「早朝の小樽駅」。

 

 特選(美術館長賞)は、堀野正憲さんのモノクロ作品「夏の日の」。準特選(北海道新聞社賞)は、昨年に続き、曾孫を被写体にした、90歳になる山吹和康さんの作品「大好き」で、愛くるしい表情を見事に捉えている。

 

 準特選(朝日新聞社賞)の紅露雅之さん「若者たち」は、旧手宮線で明治大学生がスマホで撮影しているところに遭遇し撮影させてもらった1枚で、審査員からは「バランス良く撮れている」と評価を受けたという。

 

 2部のネイチャー推薦(市展賞)には、田中忍さんの「食欲の秋」が選ばれ、リスのシルエットが旨く出ていると評価された。

 

 特選(ユネスコ賞)の茅根君子さんの「クルミを探して雪まみれ」と、準特選(文団協賞)の塚野良江さんの「まんまる」の上位3点は、リスを題材にした写真。

 

 準特選(読売新聞社賞)は、ダブル受賞の紅露さんで、雪が降り氷が張った青い池に模様が表れ、ススキをアクセントに入れた作品「初冬の青い池」。

 

 様々な視点で狙いを定めた作品がずらりと並び、撮影意欲を掻き立てられる作品展となっている。最終日の6日(日)は、15:00から表彰式を予定している。

 

 第30回小樽写真市展

 11月1日(火)〜6日(日)10:00〜17:00(最終日16:00)

 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー・入場無料

 

 ◎第30回小樽写真市展受賞者一覧(PDF)

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 同押し花の会は、38年押し花を続ける谷岡氏が講師となり、小花・草花・海藻・野菜等を押し花にして作品作りを楽しむ12名の64点を展示している。

 

 教室は、コープさっぽろみどり店(富岡1)2階文化教室で、4月〜11月の第1・3土曜日に開かれ、冬期間は休みとしている。

 

 出展作品のテーマはそれぞれに任され、材料は自宅庭などから自分で調達し、作品作りに励んでいる。

 

 近藤修弘さんは、14歳と10歳の子どもとともに出展。父の2点は、サニーレタスで羊蹄山を表現し遠近感を出した作品と白樺の皮でオタモイ海岸を表現し、男性らしい作品に注目が集まっていた。

 

 佐藤敏枝さんは押し花で白雪姫やシンデレラなどの物語を表現し、長谷川東美さんはモダンな和紙の台紙で押し花を引き立てている。

 

 谷岡代表の作品「追憶」は、紫陽花に夢を託した自分の心を表現し、青い花は過去の出来事で、辛さ・悲しみ・愉しさ・美しさ等の無数にあった出来事を、宇宙の星の数にたとえて表現しているという。

 

 谷岡代表は、「どれも個性を出している作品で、テーマを押し付けたりせずに自由に感性を伸ばしたい考えの下、構図のバランスや遠近法のチェック、変色を避けるために密封することを確認している。

 

 のびのびとした作品が多く、皆さんの個展として展示している。ぜひこの機会に見ていただきたい」と話した。

 

 また、同文化教室で、生花の押し方から簡単ミニフレーム制作までを学ぶ押し花講座を開講し参加者を募っている。講習無料で材料費2,500円のみ。谷岡(090‐1878‐6580)まで。

 

 第1回花遊び色遊び押し花の会

 11月1日(火)〜6日(日)10:00〜17:00(最終日16:00)

 市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー・入場無料

 

 ◎小樽市アーティストバンク〜谷岡洋子(外部)

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