有事に備えて!郵便局で強盗対応訓練 小樽警察署

 小樽警察署(富岡1・本間博幸署長)では、有事に備えて郵便局における強盗対応訓練を、11月18日(金)16:00から小樽長橋四郵便局(長橋4・大村寛局長)で実施した。

 

 毎年、市内の郵便局員が合同で実施し、今回は、会場となった郵便局員と市内の郵便局員15名と同署員5名が参加した。

 

 店内のカウンター越しに不審者が現れ、局員が声掛けしたところ、薬品入りの瓶で脅して現金を強奪し逃亡したという想定で、同郵便局の井上隆之さんと塩谷郵便局の赤丸大河さんが対応。

 

 窓口業務のカウンターに、男が入店し、突然薬品入りの瓶を出して「殺すぞ」「嗅いでみるか」「金を出せ」と袋を差し出し、「言う通りに早くしろ」と迫られ、局長が300万円を差し出し、犯人は逃げていった。井上さんと赤丸さんがカラーボールを持って追いかけ、足元に命中させたが、東方面に逃亡。

 

 110番通報で警察官2名がかけつけ、「グレーのパーカーで黒いジャケット・黒のズボン・サングラス」と犯人の特徴を詳しく伝え、訓練は終了した。

 

 同署・浜島美輝生活安全課長は、「毒物入りの瓶を見ても、すごく落ち着いていて、局長も真剣に行動し、犯人は大きく見えるものだが、局員が伝えた犯人の特徴について年齢も着用したものも大体あっている。2人とも追いかけ、マニュアル通りにカラーボールを足に当てて大変良好だった。

 

 瓶の中身が毒物かもしれないので、触らない方が良い。お客さんがいる場合は誘導も必要。慌てて追いかけて無理やり押さえつける必要はなく、犯人の特徴と逃走方向を、警察に正しく情報提供してもらいたい。待ち伏せする事件もいつ起こるか分からない。

 

 訓練したことを役立て、何度も繰り返すとスムーズにでき、防犯意識も高まると思う」と講評を述べた。

 

 大村局長は、「緊張したが、窓口の2人もどう対応するか落ち着いて行動していた」と話した。

 

 赤丸さんは、「犯人にどう声を掛けて良いか分からなかった」と話し、井上さんは、「郵便局に勤務して16年、初めての訓練で、実際にやってみて緊張もしたが、落ち着いて対応できたので、もしも事件が起きた場合は、落ち着いて訓練通りに対応したい」と話した。

 

 今年に入ってから、北海道は1月と6月に銀行で強盗未遂事件が発生している。北海道は郵便局の強盗はないが、全国的に見て金融機関の強盗が増えていて、職員が少ないことにより郵便局だけ目立って増えている。

 

 9割が変装して刃物を持ち、7割がカウンター越し、他県では外で待ち伏せする事件も発生している。

 

 ◎札幌方面小樽警察署(外部)

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