毎日賞受賞記念「池田憲亮×中村秀嶺二人展」小樽美術館

 第73回毎日賞書道展の漢字Ⅱ類の分野で、小樽在住の書家・池田憲亮氏と中村秀嶺氏が毎日賞を受賞したことを記念し、1月12日(木)から市立小樽美術館(色内1)市民ギャラリーで俊英・書家二人展を開催している。

 

 小樽書遊会の会員で、地元の書道界を担っている2人は、これまで小樽書道市展の運営に携わり、日本で歴史も古く最も権威があり、2万5千点を超える応募作品が集まる日本最大規模の公募展「毎日書道展」漢字Ⅱ類で共に受賞し、地元書道界に活気を与えた。

 

 今回、受賞作をはじめとした作品約40点を紹介する二人展を初開催し、鑑賞する貴重な機会となっている。

 

 池田氏は1984(昭和59)年小樽市生まれ、現在、湯殿山光明院副住職。2003(平成15)年から日展会員の石飛博光氏に師事。2011(平成23)年大東文化大学大学院文学研究科書道学専攻博士課程前期課程修了。毎日書道展会友、高等学校時間外講師、書道研究臥牛社主宰。

 

 小樽雪あかりの路運河会場・ニトリ芸術の村会場(2017〜2020)で、伊藤整詩「雪明かりの路」揮毫作品を野外展示した。

 

 2016(平成28)年にも毎日賞を受賞し、今回は2回目で、2016年の受賞作品をはじめ、それ以降の作品をピックアップし、この季節に合わせて、伊藤整の詩を書いた作品や小樽の俳句の師・辻井ト童の句など、新作と併せて展示している。

 

 毎日書道展に関して池田氏は、「毎年受賞するは大変で、プレッシャーにより力が入り、6年越しで2回目の受賞となった。字面が大切で、頭の中で空間を構成したり書体をイメージしたり、下書きを何枚も書いて完成させた」と話した。

 

 二人展では、「白と黒との対比や、潤筆(じゅんぴつ:墨をにじませるように書く)や渇筆(かっぴつ:筆の毛に空気が貼り込むことで生まれるかすれ)の対比など、見に来てくれた方には、2人の作品の違いが分かり、同じ傾向ではないので飽きがこないで楽しめると思う。読める詩や句もあり、書道の世界を楽しんでみてもらえると嬉しい」と話している。

 

 一方、中村秀嶺氏は、1970(昭和45)年江別市に生まれ、現在小樽市役所勤務。一島澄湖氏に師事し、書究文化書芸院漢字部門師範、実用部門師範毎日書道展会友、市役所書道倶楽部主宰。杜のつどい「書を楽しむ会」講師。小樽書道市展市展賞(2018・2021・2022)受賞。

 

 初めての書道展出品作品から近年の受賞作品までを選び、市展2021市展賞受賞の創作蘇軾「海市詩並序」(部分)や、2021年書究院展第40回記念展創作「道」、2022年創作蘇軾「臨江仙 夜帰臨皋」、創作「一つひとつ・・・」や、創作「〇△□」などの抽象的な作品など、バラエティに富んだ作品を展示している

 

 毎日書道展に関して中村氏は、「10年少し出品していて、ここ5年くらい漢字Ⅱ類(本文3字以上20字以下)に。自分は小さい字や多字数の方か書きやすいと思っていので、今回の受賞を聞いた時にはびっくり。それくらい気負いがなかったのが良かったのかもしれない。大きな字を書く時は、山田起雲先生の書かれている姿を思い浮かべて書くが、どうもイメージ通りにいかないため、諸先生方のダイナミックさを早く身につけたい」と話した。

 

 二人展では、「書では、他にない白い空間に墨という黒でのみの表現とそこに朱の印があって、3色の世界観に魅力を感じている。文字や図形だったりいろいろな形で表現することで、様々なことがあって落ち着かない現代でも、少しでも多くの方に安らぎやホッとできる書道展になれたらと願っている。書号がついていない初めての出品作品からは、これなら自分でも書けると思ってもらい、書道展に参加するきっかけになればなお嬉しい」と、多くの来場を呼びかけた。

 

 第73回毎日書道展毎日賞受賞記念「俊英・書家二人展 池田憲亮×中村秀嶺」

 1月12日(木)〜1月22日(日)9:30〜17:00(最終日16:00)・月曜休館

 市立小樽美術館(色内1)1階多目的・市民ギャラリー 観覧無料

 作家来館予定日:池田氏(1/12・22)、中村氏(1/15・22)

 

 ◎市立小樽美術館協力会(外部)