小樽望洋台中でパントマイムの芸術鑑賞

 小樽市立望洋台中学校(望洋台3・伊藤仁弥校長)では、文化庁の文化芸術による子ども育成推進事業ユニバーサル公演事業「スーパーパントマイムシアターSOUKI」のパントマイム公演とワークショップを、1月26日(木)に同校体育館で実施し生徒142名が参加した。

 

 一流の文化芸術団体による実演芸術の巡回公演を行い,子どもたちに質の高い文化芸術を鑑賞・体験する機会を確保するとともに,芸術家による計画的・継続的なワークショップ等を実施することにより,子どもたちの豊かな創造力・想像力や思考力・コミュニケーション能力などを養うとともに,将来の芸術家や観客層を育成し,優れた文化芸術の創造につなげることを目的としている。

 

 伊藤校長は、「生の公演に勝るもはない。皆さんの心を満たすと思う」と挨拶した。

 

 同劇団は、1990(平成2)年に、札幌出身の江ノ上陽一氏によって設立されたパフォーマンスグループで、東京を拠点に全国各地でパントマイム公演を行っている。

 

 今回の公演では、江ノ上氏をはじめ、中里綾子氏、餡子R☆CK(あんころっく)氏の3名が出演。

 

 軽快な音楽に合わせパントマイムの代表的な動きの壁や綱引き、ストーリー性のあるアベマリア、天使と悪魔などのプログラムを披露し、大きな拍手が贈られた。

 

 その後、江ノ上氏が講師のワークショップも行われ、「パントマイムは身振り手振りで表現し、言葉のない想像力のコミュニケーション。言葉がない分、現実を超えたパフォーマンスが自由にでき、ないものをあるかのように表現できる」と語った。

 

 パントマイムは、中途半端な姿勢で止まることも多く、体の柔軟性と筋力が必要のため、参加者全員で、筋肉の緊張と弛緩を組み合わせて鍛え、体を柔らかくする姿勢や筋力アップのための腕立て伏せを行った。

 

 各学年ごとに代表者がステージに登壇し、壁のパーフォーマンスを披露し、思い出深い時間を過ごしていた。

 

 江ノ上氏は、「パントマイムはマイナーな芸術で、認知度が上がるよう、若い人に見せて広めたい思いがあり、心の中に残った人がいたら幸せ。知らないことや経験のないものに挑戦しすることで想像力を掻き立てられ、いろいろなことを経験してもらいたい」と話した。

 

 文化専門委員会の中川真依委員長(2年)は、「SOUKIの皆さんが来てくださるのを、生徒一同楽しみにしていた。1つの動きでもいろいろな感情を想像することができ、とても楽しかった。パントマイムに親しみがなかったが、1つ1つコミカルな表現などを見て、とても面白いと思った。

 

 ワークショップでは、自ら動くことで、パントマイムに興味を持った人も多かったと思う。貴重な経験ができて良かった。ぜひまたこの学校にお越しください」と感謝した。

 

 ◎文化庁文化芸術による子供育成推進事業(外部)

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