学生の感性光る!短歌コンクール 令和4年度入選・佳作決定

 市立小樽文学館(色内1・亀井志乃館長)で、2022(令和4)年度学生短歌コンクールが実施され、市内の中学生、高校生、短大・大学生の3部門から入選10首・佳作14首を決定し、2月18日(土)10:00から表彰式が行われた。

 

 2012(平成24)年度から開催され、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で3年ぶりとなった今大会は、12月10日(土)〜1月22日(日)の応募期間に、中学生の部214首・高校生の部445首・短大・大学生の部27首が集まった。

 

 北海道詩人協会・髙橋明子さん、新墾選者・那須愛子さん、歌人・山田航さんの3名による厳選な審査の結果、中学生の部入選3首・佳作6首、高校生の部入選5首・佳作6首、短大・大学生の部入選2首・佳作2首が選ばれた。

 

 亀井館長は、「応募の段階から、先生方が絞っているのを拝見すると、選りすぐりの詩を選んでいるとびっくりしている。ある種、基準もなく短歌の字余り・字足らずなど、大正から昭和にかけていろいろな人がチャレンジしてきたことで、そう意味では斬新さを加えその人らしさがある。共通するのは“ゆかしさ”を感じさせる歌だ」と述べた。

 

 詩を書いて50年以上になる髙橋さんは、「言葉の難しさ・面白さでこれまでやってきた。今回、短歌を詠んで、同じような言葉が使われていて、言葉の数が少ないと感じた。日本語には言葉が沢山あり、いくら使っても無料。90歳・100歳になってもできる。これからも続けてください」と講評を述べた。

 

 山田さんは、「短歌を作ることは、日常の中で最も優しく、コミュニケーションの言葉を学ぶ方法」と述べた。

 

 初めて入選した向陽中学校3年の小出航耀君は、「冬だって 聞いていいじゃん 夏の曲 私の頭に 季節などなし」を詠み、「夏の曲が好きで、友だちや家族に季節外れじゃないの?と言われていたことを詠んだもの。入選できて嬉しい。機会があれば、また短歌を詠んでみたいと思う」と笑顔で話した。

 

 同館2階カフェスペースには、3月14日(火)まで全応募作品を展示している。

 

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