29名の旅立ち 小樽市立高等看護学院卒業式

 

 

 小樽市立高等看護学院(緑3馬渕正二学院長)では、3月3日(金)10:30に、2022(令和4)年4月1日から旧小樽未来創造高等学校校舎に移転して初めてとなる、第53回卒業式を行った。

 

 3年間新型コロナウイルス感染症の影響受けた53期生29名(男子1名含む)が、いくつもの試練に耐え、看護師に向かってそれぞれの道へ旅立つ日を迎えた。

 

 マスクを外したひとりひとりに、馬渕学院長から卒業証書が授与され、固い拍手が交わされた。

 

 馬渕学院長は、「知識の蓄積・技術の向上・人間関係の洗練・無駄のない時間の使い方に磨きをかけ、医療界での質を世界の最先端までに引き上げてくれることを大いに期待する」と式辞を述べた。

 

 在校生を代表して、2年の石山さんは、「コロナ禍で交流する機会を持つことができなかったが、先輩方の“頑張ってね!”の何気ない一言が大きな勇気となり、最後まで実習を乗り越えることができた。私も家族や友人など、誰かを勇気づけられる存在になりたいと思った」と送辞を述べた。

 

 卒業生を代表して松島さんは、「この3年間は、常に新型コロナウイルス感染症と隣り合わせだった。緊急事態宣言により約2ヶ月の自宅学習期間となり、本格的に授業を開始したのは、6月に入ってからだった。

 

 2ヶ月間を取り戻すために詰め込まれたスケジュールの中、臨床実習や看護の基礎を学んだ。仲間とともに、看護の道に進むために日々努力し、戴帽式で決意を新たにした」と当時を振り返り、「53期のみんなと過ごした3年間はとても大切な思い出。在校生の皆さん、辛いことが沢山あっても、ひとりで抱え込まないで、仲間や先生に話してみて、いろいろな視点から物事を見ることで新たな道が見えてくることがある。

 

 仲間と協力して悔いの残らない学生生活を送ってください。学院で学んだことを忘れずに、自分が目指す看護師になれるよう日々励んでいく」と誓った。

 

 閉式後、全員で記念撮影し、その後は、保護者も子どもの晴れ姿を写真に収め、思い出の卒業式となった。

 

 田村さん(21)は小樽市立病院に勤務が決まり、「親戚に看護師が多かったこともあり、中学生の頃に看護師になろうと思った。今日の卒業を迎え、看護の路は大変なことも多くいろいろな人に助けられ感謝している。

 

 これまでの実習で、いろいろな患者さんと関わらせてもらい、ひとりひとりの声を聞き出すlことが大事だと感じた。これから関わる患者さんも毎日違うと思うが、ひとりひとり丁寧に関わっていきたい」と話していた。

 

 数さん(21)は旭川高等看護学院助産学科へ進学が決まり、「やっぱり助産師になりたいと受験した。これから1年間学び、ひとりひとりの妊婦さんや赤ちゃんと向き合い、出会いを大切に、ひとりひとりに合った看護ができる助産師になりたい」と話した。

 

 29名の就職先は、市内(樽病)23名・札幌市(北大・札医大・天使)3名・道外2名・進学1名。看護師国家資格の合格発表は3月24日(金)。

 

  ◎小樽市立高等看護学院(外部)

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