小樽後志7団体共演 和太鼓フェスティバル

 

 

 小樽市民会館自主事業・小樽市民会館開館60周年記念〜小樽・後志和太鼓フェスティバル2023が、3月26日(日)13:00から小樽市民会館(花園5)ホールで開幕した。

 

 小樽後志の7つの太鼓団体が集結。個性溢れる打演を披露し、ダイナミックな太鼓の音色が響き、会場を埋め尽くすほどの観客を魅了した。

 

 この催しは、2009(平成21)年から2年毎に開催していたが、コロナ禍のため、2021(令和3)年の開催を中止とし、その後も、各団体の活動が制約され出場が叶わない団体もあったが、後志団体の協力で4年ぶりの開催が実現、7回目となる。

 

 小学生を中心に構成され、小樽の夏の最大イベント、おたる潮まつりの盛り上げ役となるおたる潮太鼓保存会の若潮隊が開幕演奏を務めた。かわいらしい子どもたちが、揃いの半纏姿で登場して練習の成果を披露した。

 

 小樽明峰高等学校太鼓部の1~3年生8名は、明峰オリジナル曲「韋駄天」と、三宅島の神輿の際に先導で叩く「三宅」の2曲。

 

 同校卒業生とその保護者で結成した、母ちゃんずによる曲目「HARU」は、雪融けが進んで芽吹き、この季節の躍動感を味わってと集中して演奏された。

 

 蘭越町からは、1996(平成8)年6月に正式設立され、子どもと大人が一緒に活動できる会・昆布係留太鼓愛好会が、羊蹄太鼓・ニセコ連山太鼓・昆布渓流太鼓の3曲を披露した。

 


 共和町の名産らいでんスイ
カにかけ、「粋花」と命名された豊稔太鼓保存会粋花は、太鼓を楽しむ純粋な心・笑顔がもたらす華やかさを表現しているという。「豊稔太鼓」と「拓」の2曲を披露。

 

 赤井川村からは、1981(昭和56)年に創作された赤井川カルデラ太鼓を演奏するカルデラ太鼓保存会で、小学生の少年部と中高校生の青年部により日々練習に励んでいる。

 

 曲目は、赤井川村カルデラ太鼓3部構成の「第1章黎明」・「第2章開拓」・「第3章未来」と、「一番太鼓」の4曲を演奏した。

 

 余市町の北海ソーラン太鼓保存会は、群来が着て春の訪れを祝い、後志の繁栄を願う、「響心太鼓」・「群来太鼓」・「北海ソーラン太鼓」の3曲を6名のパフォーマンスで奏でた。

 

 くっちゃん羊蹄太鼓保存会・鼓流は、伝統文化を内外に発信し続けている太鼓のロク(高田緑郎)さんが創作した、倶知安町無形民俗文化財「羊蹄太鼓」を伝え続けて60年を迎えた。

 

 羊蹄へ登り行く様を曲に表現した「羊蹄太鼓」、ニセコの四季を表した「ニセコ連山太鼓」と「ふきだし太鼓」の3曲ともに、華麗なバチさばきを披露した。

 

 トリを飾るおたる潮太鼓保存会は、1967(昭和42)年の第1回おたる潮まつり開催から結成された。日本海の荒波に小樽っ子の心意気を叩きあげ、山からの吹く風を表現した揃い打ちの「山背」と廻し打ちの「潮太鼓」の2曲を、市内の中高生で構成するハマナス隊と18歳~70歳代の親隊が、勇壮なバチさばきで演奏。会場は終始、熱気に包まれていた。

 

 出演者を代表しておたる潮太鼓保存会の木村文彦会長が、「小樽明峰高校の生徒が、学校の伝統文化を大事にしながら太鼓を一生懸命練習している。後志の太鼓衆は地域の特色を生かし、その曲を一生懸命考えながら演奏した。

 

 初めて聞く方も多かったと思うが、今後は、太鼓を通じて心と心を繋がりを沢山していきたい」と挨拶した。

 

 ◎関連記事