ネット利用を学ぶ情報モラル教室 小樽朝里中学校

 小樽市立朝里中学校(新光3・大山倫生校長)は、4月25日(火)10:50〜11:40に、全校生徒を対象とした情報モラル教室を開いた。(写真提供:朝里中学校)

 

 株式会社アフォーダンスの佐藤大輔氏と長野修二氏が講師を務め、生徒に質問したり意見を求めたり対話をしながら講話を進めた。

 

 

 講師から、「全国学力・学習状況調査では、中学生の75%以上が1日にスマホを1時間以上使用しており、また、使用時間が長いほうが、教科の平均正答率が低いというデータもある。

 

 家の人から使い過ぎに注意されることがあると思うが、それは家の人が皆さんを心配しているということなので、家の人と使い方について一緒に会話できる関係をつくるなど、使用に当たってはルールをつくること。

 

 現在、ネット依存は病気の一種となっているので気をつけてほしい」と説明を受け、「日本語のニュアンスの違いによりトラブルになることが多いので、メッセージや書き込みをするときは、送る前に必ず見直すこと。場合によっては、世界中に大きな影響を及ぼすこともある。

 

 ネットでは、いじめはあまり実感がないかもしれないが、リアルでもネットでもいじめは絶対にやってはいけない。トラブルに遭ったら1人で抱え込まないで、スクリーンショットで証拠を残しておくなどの対応をすること。『いいね』を押すだけで裁判になることもある。誰かを誹謗中傷する内容に『いいね』をして、損害賠償を請求される場合もある。

 

 今は、誰がネットに書き込みをしたか調べれば個人を特定できる時代になったので、十分気をつけてSNS等を利用してほしい」と、ネットトラブルを防ぐにはどうすればよいか解説した。

 

 「人には肖像権というものがある。個人情報は悪用されることがあるので、条件によっては罪になることもある。人物の写真を撮る時は、撮っていいかどうか、ネットに上げていいかどうか、必ず本人に許可を得ること」とし、ネットにアップロードした画像は、一生消えることはないと説明した上で、最近の話題として、回転寿司店の迷惑行為・フェイク動画・高額バイト・闇バイトなどを紹介した。

 

 「家の人と良く話し合って一緒にルールを決め、ネット上のやり取りは気持ちが伝わるよう気をつける。自分だけで解決しないで、家の人に相談すること。

 

 ルールやマナーを守って利用すれば、みんなの可能性がどんどん広がっていく」と締めくくった。

 

 参加した生徒は、講師の話に驚きの声を上げたり、最近の話題について興味深く聞いていた。