日銀旧小樽支店金融資料館開館20周年 日本銀行のある街並み

 日本銀行旧小樽支店金融資料館(色内1)で、開館20周年を記念した特別展「日本銀行のある街並み 小樽支店と銀行街」が、4月28日(金)から始まった。

 

 同館は、2003(平成15)年5月に開館してから今年5月で20周年を迎え、これまで実施した特別展は今回を含め16回となった。

 

 会場には、日本銀行小樽支店が竣工した頃の写真や、同支店を中心に多くの銀行が立ち並んでいた大正から昭和初期の色内の銀行街の写真27点と、金融資料館のあゆみを紹介したパネルも展示されている。

 

 日本銀行小樽派出所(1893年)や出張所時代(1896年)は、金融資料館の正面にあたる場所にあり木造の店舗で、その後小樽支店になってからの木造の建物写真が残されている。

 

 1909(明治42)年7月着工時に使用した建築届や工事落成届、1912(大正元)年に同支店完成を記念し撮影した写真や当時の建物の色が分かる着色絵葉書も発行した。

 

 金融機関の中心となる色内銀行街の写真は、色内十字街を様々な角度から撮影し、銀行街の様子を捉えたり、北海道拓殖銀行の屋上から三菱銀行・第一勧業銀行・同小樽支店が立ち並ぶ様子が分かり、銀行建築についても紹介している。

 

 同支店の新店舗が竣工した頃は、小樽の銀行の数は10行程度だったが、大正末期には20行を超え、銀行建築が立ち並ぶ様子は名所化した。

 

 昨年日本銀行が140周年を迎え、初代本店(旧開拓使物産売捌所)の錦絵3点を展示隅田川をメインに中心部に日銀があるものや、東京の名所としての錦絵なども見ることができ、2024(令和6)年度上期発行を予定している新しい日本銀行券についても、併せて紹介している。

 

 同行金融研究所貨幣博物館の関口かをり主任学芸員は、見どころについて、「これだけの銀行建築の街並みは、小樽の魅力のひとつ。歴史の写真を、この機会にご覧いただきたい」と話した。

 

 開館20周年特別展「日本銀行のある街並み 小樽支店と銀行街」

 4月28日(金)~7月18日(火)9:30~17:00(最終入館16:30)

 日本銀行旧小樽支店金融資料館(色内1)特別展示室内

 水曜休館、5月3日は開館

 

 ◎日本銀行旧小樽支店金融資料館(外部)

 ◎関連記事