旧遠藤又兵衛邸4年ぶりの一般公開 5/28まで

 立正佼成会小樽教会が所有する旧遠藤又兵衛邸(富岡1)の一般公開が、4年ぶりに5月21日(日)~28日(日)で行われている。

 

 明治時代に富岡の高台に建てられた豪邸で、手入れの行き届いた庭園の木々は新緑に溢れ、現在、ツツジが見頃となっている。

 

 23日(火)は朝から清々しい青空が広がり、10:00~15:00に小樽や札幌などから90名が訪れていた。

 

 秋田県出身の遠藤又兵衛は、16歳の時、松前商人に奉公したのち独立して行商人となり、静岡県の海産商に認められ番頭となり、小樽に海産物を買い付けに来たのが小樽との始まりで、その後、小樽に定住し、1898(明治31)年に遠藤商店を開店。1902(明治35)年に建立。木材はすべて本州から取り寄せ釘を一切使わず、3年の歳月をかけた。

 

 建坪のべ766㎡で、木造瓦葺き下見坂張りの武家屋敷を思わせる作りで、玄関脇の応接間には大きな三面のベイウインドウをつけた和洋折衷が特徴。重厚な門や塀には、瓦技術を駆使した鷹などの飾り瓦が見られ、小樽御殿の名で親しまれていた。

 

 遠藤氏の死後、1913(大正2)年に、倉庫業等を営む山本厚三氏が所有者となり、1964(昭和39)年に立正佼成会が購入し、小樽教会道場として使用。現在も会員らが庭の手入れや掃除等の管理を行っている。

 

 1985(昭和60)年7月に、小樽市指定歴史的建造物第4号に指定され、1995(平成7)年に、第8回小樽市都市景観賞を受賞している。

 

 来場者は、担当者に快く出迎えられ、「釘を使っていない珍しい建物です。この機会に御覧ください」と説明を受けてた。

 

 旧遠藤邸(富岡1-9-4)無料開放 5月21日(日)〜28日(日)10:00〜15:00
 問合せ:0134-23-7266 立正佼成会小樽教会

 

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