繋がろう! おたる市民かふぇネットワーク会議

 小樽市福祉保険部福祉総合相談室は、6月2日(金)11:00から済生会小樽病院(築港10)管理棟2階講堂で、令和5年度第1回おたる市民かふぇネットワーク会議を開いた。

 

 市内で子ども食堂や認知症カフェ、フードバンクなどを開く8団体と小樽社会福祉協議会、小樽市こども未来部子ども福祉課、福祉保険部福祉相談室が参加した。

 

 同会議は、2018(平成30)年1月に1回目が開かれ、新型コロナウイルス感染症も5類に移行し、こども食堂・地域食堂・認知症カフェの経営者が、情報を共有、連携を深め、ネットワークを繋げようと今年度の初の会議を開いた。

 

 活動状況を交えて参加者の自己紹介後、情報提供し直面する課題や今後の活動について語り合った。

 

 小樽市ひとり親と寡婦の会では、ひとり親家庭こども食堂を運営していが、昨年から子ども食堂の運営が難しくなり、フードバンクや食料支援を月1~2回実施している。

 

 小樽市商店街振興組合連合会女性部は、1年半前に、子ども食堂ビストロこんにち輪をコロナ禍の中で立ち上げ、弁当のテイクアウトを実施。

 

 今年4月からは、弁当配布だけではなく、第1・3金曜日の16:00~18:00、こどもたちとゲームなどで遊び、夕食を食べてから保護者の迎えで解散。子どもと高齢者など3世代交流の場を作りたいと考え、現在、4名ほどの子どもが参加している。今後、周知に力を入れ、上限15名として活動を広げたいとした。

 

 小樽市社会福祉協議会ではフードドライブを開始し、チラシなどで周知を図る。

 

 小樽市北西部地域包括支援センターでは、昨年、介護予防教室7ヵ所を訪問し、講話や体操を実施。今年は、認知症カフェ「こみゅにてぃすまいる」の拠点を長栄会館(長橋5)にして、認知症についての講話や体操・困りごと相談を、6月15日(木)10:00~13:00に予定している。

 

 社会福祉法人ノマド福祉会では、こども食堂等の暖(はる)カフェを実施し、賑わいのある市民の居場所を創るため、地域活動支援事業として、市内で市民向けの公益サービスを提供する福祉等の関係機関や団体などに、暖カフェのスペース(キッチン使用不可)を無料で貸し出し、現在、登録団体を募っている。

 

 NPO法人ほほえみ小樽音楽療法研究会では、小樽オレンジカフェほほえみカフェ店を運営。NPO法人となってから来年で10年となり、音楽療法でこつこつと貯めた活動費と市の助成金で、昨年6回、介護予防教室を信香会館(信香町11)で実施。今年5月にも開催し、近隣住民に回覧を回して周知を図りたいとした。

 

 北海道済生会では、流通に出せない食品を企業などから寄附してもらい、必要な人へ提供するフードバンクを実施。今後は、自動販売機型のフードバンクで、24時間もらえる仕組みを考えている。

 

 コロナ陽性者に配布していた食品をフードバンクとして活用し、会場で必要な団体に配布した。

 

 意見交換では、フードバンクには、現在どんなものがあるか公表すれば良いと思うが、違う問題も発生することが懸念され、これからの季節、野菜も届くようになるが食品ロスに繋げたい。

 

 フードバンク一番の課題は、提供品を保管したり管理することで、利用したい人のニーズはあり、今後良い方向へ検討するとした。

 

 こども食堂では、同じこどもばかりの参加となり、どう知らせるかが課題との意見に、校外の事業について学校での周知は難しく、帰りはどうするかなど問題もある。

 

 また、こども食堂は困窮しているイメージがあり、そうではないことをSNS等で情報発信していきたいとした。

 

 小樽音楽療法研究会の笠原祐子さんは、「皆さん素晴らしい活動をしている。カフェの時に、その取り組みのチラシを会場に貼ったり配布したり、訪問して内容を説明してもらえれば」と、周知方法を提案した。

 

 同相談室の大口明男主幹は、「現在、こども食堂・認知症カフェなどは、市内に17カ所あり、多世代交流をキーワードに地域活動の拠点になれば」と期待した。

 

 ◎小樽市認知症カフェ[通称:オレンジかふぇ](外部)