小樽“高島おばけ”シーズン終盤 柴田氏観測に成功

 小樽の高島おばけ(上位蜃気楼)が見られる蜃気楼シーズンが4月に始まり、そろそろ終盤となる6月27日(火)、発生条件が揃いそうな日を見計らい、朝里海岸で観測を続けている蜃気楼愛好家の柴田進氏が、朝里海岸へ観測に出かけ、タンクや岩礁・コンテナ船が伸びたり縮んだりする蜃気楼観測に成功した。(写真提供:柴田進氏)

 

 柴田氏は、高島おばけ(上位蜃気楼)発生状況について、「この日の石狩湾の海水温は約19℃。小樽の最高気温が28℃と手稲山口では29℃前後との予報。午前中のアメダスのデータを参考にしつつ、各ライブカメラでも風や波を確認して昼過ぎに出かけることを決めた。(実際には、手稲山口では31.7℃まで、小樽では27.7℃まで上昇)

 

 14時半過ぎに小樽・朝里海岸に到着。周りの地形や風景を目視及び双眼鏡で確認すると、石狩湾新港のタンク群がかなり縮んで見えた。他は特に変化はなかった。16時過ぎ、石狩湾新港のタンク群が少し変化してきたのに気づいた。周りの火力発電所の足元や風力発電所足元の海岸や木々も少し伸び上がってきた。ただ、元に戻ることもあり、それらをしばらく繰り返していたので、あとは大きくなるのを待つのみ。

 

高島岬岩礁 おたる水族館下海岸 貨物船コンテナ
石狩湾新港タンク群1 石狩湾新港タンク群2 石狩湾新港タンク群3

 

 大きく変化したのは、16時45分頃から、タンク群の上部が伸び上がってきて、いろいろな姿に変化した。球形や円錐形のタンクが二段重ねになったり、あるいは花瓶やひょうたんのような姿に変化する姿を見るのは楽しい。

 

 小樽側も同様で午後4時過ぎからほんの少しだが、高島岬の岩礁が少し伸び上がっているのを確認。やはり午後5時過ぎにそれが大きく伸び上がり、反転像を伴った姿を見せた。

 

 さらに、祝津の海岸の消波提などが伸び上がってバーコード上になっているのも確認。午後5時半過ぎに撤収。おそらくその後もしばらく蜃気楼化が続いていたと思われます。

 

 なお、石狩湾周辺では、7月中まで高島おばけ(=蜃気楼)がよく見られます。ただ、7月は海水温もさらに高くなっているので、温かくではなく、暑い日で、かつ風や波が穏やかな時間帯をみつけ、海岸周辺の対象物を双眼鏡等で探すと見つかるかもしれません。その際、熱中症等には十分気を付けてください」と解説している。

 

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