小樽市立塩谷小で𩸽澗遺跡群学ぶふるさと教育

 小樽市立塩谷小学校(塩谷2・加藤俊明校長)は、ふるさと教育実践校の指定を受け、同校6年生12名を対象に縄文遺跡に関する学習を実施した。

 

 6月2日(金)に忍路環状列石(ストーンサークル)を見学し、14日(水)・15日(木)に修学旅行で伊達市の北黄金貝塚を見学。3回目は29(木)3・4時間目の総合的な学習時間を活用し、石川直章小樽市総合博物館館長と柴野初音学芸員が講師を務め、地元の縄文文化について学んだ。

 

 塩谷地区には広い範囲で複数の遺跡があり、中でも塩谷海岸の𩸽澗(ほっけま)地区ある𩸽澗遺跡群には、出土した土器を𩸽澗式土器と名付け、3,000年前の遺跡やもっと古い時代のものなど、縄文時代から人々が暮らしていたことが分かっている。

 

 校区内にある𩸽澗遺跡群の𩸽澗まで行き、山や急な崖があるため小さな集落が並び、海が近く漁をして生活をしていたなどや、出土した遺跡などの話を聞いた。

 

 中でも、ニシンを炊いて飼料にしていたという大きなコンロの役割をしていた、180cm×180cmもの巨大な石組炉(いしくみろ)の写真を見たり、帰り際に道端に落ちていた土器の欠片を見つけ、みんなで触るなど観察した。

 

 学校へ戻り、学校にある𩸽澗式土器を観察しながら、口のところに刻み紋様がある特徴や、しましまの縄文紋様がいろいろな方向を向いている羽状縄文(うじょうじょうもん)、縄文を付けた後、指でけした磨消縄文(すりけしじょうもん)などを確認した。

 

 参加した男子生徒は、「縄文時代のことや土器・文様の作り方を学んだ。文様は、結構力がいるのでびっくりした。前から気になっていた黒曜石の土器についても知ることができて良かった」と話した。

 

 加藤校長は、「𩸽澗に行ってみると土器が見つかり、身近に感じたと思う。考古学の専門家から話を聞くことができ、詳しい勉強ができたと思う」と話した。

 

 ◎小樽市立塩谷小学校(外部)