小林多喜二没後90年記念のつどい 3年ぶりに開催

 小樽多喜二祭実行委員会では、小樽をこよなく愛した小林多喜二の生誕120周年・没後90年を記念し、7月14日(金)17:00から市民センター(色内2)マリンホールで、多喜二祭を開催する。

 

 同委員会は、没後55年の1988(昭和63)年以来、毎年、多喜二の命日2月20日に多喜二祭を35年間開催し続けてきたが、実行委員会員の高齢化やコロナ禍の影響で、2020(令和2)年2月22日に墓前祭とつどいを実施して以来、中止を余儀なくされていた。

 

 2021(令和3)年からは、多喜二が奥沢墓地に墓を建立した6月2日にちなみ、6月5日に墓前祭等の実施を決めたが、いまだに実行できていない。

 

 2023(令和5)都市の今年は、小樽市民センター(色内2)マリンホールで没後90年記念のつどいを開催する。

 

 多喜二の原作「地区の人々」—火を継ぐものーをもとに、大地巌事務局長が脚色演出を担当し50分ほどの市民劇と、小樽商科大学名誉教授倉田稔氏による「小林多喜二と小樽」と題した、多喜二の育った小樽の歴史と人生をたどる記念講演を企画した。

 

 この市民劇は、満州事変頃の市民の力で平和を守ろうとする内容で、当時の歌と文化を織り交ぜた労働者の暮らしぶりが演じられる。出演者は市民など約20名。

 

 また、琴坂守尚氏が集めた資料をもとに、髙橋純実行委員が制作した、多喜二祭のあゆみをまとめた冊子(P30・400部)を発行し、参加者とともに歴史を振り返る。完成は7月7日(金)の予定で、同祭出席者に無料配布。そのほか希望者には100円で配布予定。

 

 大地事務局長は、「北海道の心臓と呼ばれた町と経済的な側面を言われているが、本当は、小樽はもっと文化溢れているまちで、こんなに小樽を愛した作家はいない。そんな多喜二の想いを通じて、温かい想いを共有し、多喜二の想いを受け継ぎたい」と話している。

 

 チケットは1枚1,000円(前売・当日共)・高校生以下無料。市民センターで販売しているが、当日でも可能。

 

 問合せ 080−6099−1815 大地事務局長

 

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