12年に1度の辰年に龍神火祭り 小樽龍宮神社

 榎本武揚が建立した小樽龍宮神社(稲穂3・本間公祐宮司)では、例年元旦に実施している龍神天昇祭が、12年に1度の辰年にちなみ龍神火祭りとして、12月31日(日)〜1月1日(月)にかけて執り行う。

 

 十二支にはそれぞれに意味があり、来年は辰年=龍の年ということで、神の力もより例年に比べると強くなり、龍神様の御利益も大きく受けられると考えるため、盛大にお祭りして神様にも喜んでもらい、その御利益を、地域住民をはじめ参拝者など多くの人々に届けたいと、2000(平成12)年・2012(平成24)年と2024(令和6)の今回で3回目となる。

 

 12月31日(日)23:30から鳥居前から奴行列が出て境内を清め歩き、1月1日(月)0:00に本間宮司が社殿から御神火を持ち、境内の篝火として灯すと同時に神輿が境内を練り歩く。0:20から、子どもたちは病児保育棟を開放し室内で、大人は篝火の回りで、松前神楽を披露する。

 

 最後に獅子舞が登場し、干支の縁起おみくじ根付限定100個と限定200個の餅を振舞う。1月1日(月)〜3日(水)三が日の境内には、キッチンカーと合わせて露店が6軒集まり、にぎやかな雰囲気を創出。元旦限定御朱印や干支を模ったお守り等も販売され、美味しいと人気の甘酒も振舞われる。

 

 辰年にちなみ、氏子からは龍神様の絵を描いた灯篭が製作され、神社正面に飾りつけられる。

 

 本間宮司は、「4年間コロナで多くの方が苦しんできた。人が集まることや顔を合わせることができなかったが、やっと人と人が対面で会話できるようになったのも辰年であり、そして、龍宮神社に沢山の方が参拝に来てくれるようになってきた途上の中で、辰の年を迎えることができる。

 

 2026(令和8)年は龍宮神社創建150年。今回は150年を迎えるための出発点にしたい。記念事業として、社殿に飾ってある龍神様の木製の像を鎮座できるように、龍神様の社となる龍王殿を新設しようと思う。

 

 世界中から龍神様を信仰してくださる方々へご参拝いただき、龍神様の素晴らしいご信徳をお届けできるようにしたい。それに合わせ手水も一緒に作り、水の神様でもある龍神様のご利益のこもった水で手水をして、清らかに浄化していただき、清々しい気持ちでお参りしてもらいたい。

 

 さらに北海道の発展に多大な貢献をし、先祖である桓武天皇をご祭神として建てた龍宮神社を創建した榎本武揚公を、晴れて龍宮神社のご祭神としてお迎えしようと考える。

 

 2026(令和8)年は、榎本武揚生誕190年、亡くなって120年となる記念すべき年。ご祭神に榎本武揚公を迎え、小樽の方々や榎本ファンにも喜んでもらえると思う。今回はそのためのスタートラインとし、皆さんの協力もお願いしたい」と、新たな計画を語った。

 

 境内のお守りやお札の販売所では、おたる米粉菓子店こめトわ(信香2・長谷川店主)が手作りした、新春限定バージョン・開運龍神クッキー缶の販売も始まった。

 

 缶に描かれた龍の絵は、長谷川店主が描いたもので、中のクッキーは紅白で祝いのイメージ。紅・白・黒などの色は、赤しそ・ビーツ・紫イモなどの天然素材を活用し、米粉と和三盆をメインにひとつひとつ丁寧に焼き上げ88缶を完成させた。

 

 長谷川店主は、「皆さんに元気を届けたいとひとつひとつ手作りした。クッキーを食べると、体の中からしあわせになる力を感じていただければ」と話している。

 

 大晦日から元日にかけ悪天候の場合は、火を使う行事や神輿は中止となるかもしれないが、甘酒・餅の振舞や獅子舞などできることは実施される。

 

 ◎龍宮神社公式ウェブサイト(外部)

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