小樽手宮中央小で伝統雪まつり 雪像滑り台に歓声

 2月9日(金)、小樽市立手宮中央小学校(末広町13・古田優子校長)グランドで、手宮地区伝統の冬の行事「雪まつり」を開催。穏やかな天気の中、全学級のふるさと学習とPTA(坪井剛会長)行事を兼ねて行われ、児童はそり滑りや宝探しなど雪遊びに夢中になった。

 

 1〜3時間目を低学年が、4〜6時間目を高学年が雪遊びを楽しみ、15:00からはPTA行事が実施され、児童・保護者・教員・手宮中央小学校雪まつり保存会(田宮昌明会長)会員など、約130人が参加した。

 

 2017(平成29)年4月に手宮地区の4校(色内・手宮・北手宮・手宮西)が統合後、同校は、雪まつりのルーツのひとつとなった旧北手宮小学校伝統の雪まつりを引き継いだ。

 

 北手宮小の卒業生や当時のPTA・地域住民有志が集まり、新たに雪まつり保存会を立ち上げ、同校での雪まつり行事は2018(平成30)年からスタート。途中新型コロナウイルス感染症拡大の影響で2年休止したが、今年で5回目となる。昨年2023(令和5)年12月には、田宮会長が雪まつりについて、2年生に出前授業を行っている。

 

 まつりを盛り上げる雪像製作は、2月3日(土)と4日(日)にかけて、同保存会のべ35人・教員のべ16人・PTAのべ12人・児童のべ11人が参加し、昨年よりも大きな雪像作りに挑戦した。

 

 児童が選んだポケモン「ニャオハ」に見立てた高さ4m×幅7mもの巨大な雪像に、スプレーで色をつけ、滑り台付きで完成させて雪まつり会場を盛り上げた。

 

 PTA行事の開会式では、滑り台付きの雪像前に参加者が整列し、坪井会長は、「思いっきり遊んでください」と挨拶。田宮会長は、「雪まつりの原点。厳しい冬ではあるが、天の恵みと思って楽しましょう」と話した。

 

 低学年と高学年に分かれて、そり滑りと宝探しを楽しんだ。滑り台付きの雪像には3つの滑り台コースがあり、高さの違うところからそりで滑り降り、雪まみれになりながらスピードとスリルを味わった。

 

 16:00頃から、スノーキャンドルと田宮会長手作りの押し花入りスノープレート約70個を会場に並べ、ロウソクを点灯。会場には雪あかりの光景が広がった。

 

 3年のけんと君と1年のしょうへい君兄弟は、3日の雪像作りにも参加し、「作る所から参加し、そり滑りは楽しかった」と満足した様子だった。3年のそうた君も「10回以上そり滑りをした。めちゃくちゃ楽しい」と喜んでいた。

 

 古田校長は閉会式で、「冬は辛いこともあるが、雪あそびやそり滑りは楽しい。他の地域にはない雪像があり、楽しかったと聞いた。雪像は融けてなくなるが、皆さんの心の中に残してください。手宮中央小学校の伝統で自慢、地域の方々が支えてくれている。感謝してください」と述べた。

 

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