蜃気楼ウオッチャーの柴田進さん(札幌在住)は、5月14日(火)12:00過ぎから16:00頃まで朝里海岸で観測を続け、蜃気楼観測に成功した。(写真提供:柴田進さん)
柴田さんは、「この日の石狩湾の海水温は約11.0℃。小樽の最高気温が18.9℃と手稲山口では23.6℃までとなった。この日は、肉眼で見える直線距離、いわゆる視程がよく、多少のモヤ・霧はあったものの対象物がよく見える環境だったのが幸いした。
12時半過ぎに朝里海岸に到着。すぐに石狩湾新港のタンク群を確認すると、足元が少し伸びているようだったが、それ以上の変化がなかったので、ゆっくりカメラ等の準備をする。
ところが、双眼鏡で回りを見ると、北石狩衛生センターがすでに変化があり、建屋が伸び上がっていた。時間経過とともに、伸び縮みを繰り返す状況だった。(北石狩衛生センター蜃気楼1)
そうこうするうちに、石狩湾新港タンク群の足元が伸び上がるのを確認した。今回は、足元が異常に伸びて、それがタンクを覆うようなおもしろい形状を見せてくれた。まるでベッドの天蓋のようなイメージだろうか。(石狩湾新港タンク群の蜃気楼1)
さらにLNGタンク手前の小さな白いタンクが異常に伸び上がるのを確認した。今まで見た中で一番伸びている姿かもしれない。(石狩湾新港タンク群蜃気楼A1)
また、その近く位置する火力発電所関連の高さの低い施設や建屋の枠などが伸び上がって
きたのを撮影した。(火力発電所蜃気楼1)
午後1時半前に、貨物船が石狩湾新港から出港。これはチャンスと思い、継続的に追いかけ撮影すると、石狩湾上に見える二重の空気層境あたりで、その船体が伸びたり、反転したりする複雑な姿を見せた。(貨物船A蜃気楼1)
同様に、別の貨物クレーン船もその近くを航行するはずなので、追いかけているとクレーンが反転したり、操舵室や煙突が伸び上がるなどの姿を見せた。(貨物クレーン船B蜃気楼1)
一方、小樽・手宮〜高島側は発生の兆しもなかった。高島岬下に見える岩礁がごくわずかに伸びたかなというレベルで一般の人にはまったく気づかないでしょう」と概要を説明している。
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