小樽市控訴断念!前市長6,500万円支払い責任なし

 小樽市(迫俊哉市長)は、森井秀明前市長に対する求償金請求事件において、2月25日(火)に原告の請求を破棄する判決が下され、2週間以内に控訴するか判決内容を精査していたが、3月6日(木)に控訴を断念して判決を受け入れるとした。

 

 高島漁港区の観光船事業に関する違法な許可等が行われ、その後に許可を取り消したことにより観光船事業者に損害を与えたとして訴えられた「高島観光船訴訟」で、2021(令和3)年10月、市に損害賠償及び遅延損害金として65,531,865円の支払う判決が下され支払いを行った。

 

 市は、前市長が違法なものと認識しながら許可したことは重大な過失があったと、2022(令和4)年6月前市長に対し、65,531,865円の支払いを求める求償権を行使したが支払いがなかったため、2023(令和5)年3月に、前市長に対する求償金請求に係る訴訟を提起した。

 

 市としては原告としての主張を重ねてきたが、前市長の故意または重大な過失を立証する新たな証拠がない中で、控訴審においても前市長の行為に対し、国家賠償法第1条第2項の故意または重過失あるという、市の主張が認められることは極めて困難であると判断。訴訟費用にも鑑み控訴を断念し判決を受け入れることとした。

 

 迫市長は、「市としては原告として主張を重ねてきたが、市の主張が認められない結果となり、非常に残念」とコメントした。

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