トド岩が伸びた!柴田さん今季初の蜃気楼観測

 4月に入り小樽では蜃気楼シーズンが始まり、気温や風などの状況から予想し、熱心に観測を続ける札幌市在住の柴田進さんは、5月9日(金)14:30から16:00まで銭函海岸で蜃気楼観測を行い、今シーズン初の蜃気楼に遭遇し、写真とコメントを発表した。(写真提供:柴田進氏)

 

 柴田さんは、「この日の石狩湾の海水温は約10.0℃。小樽の最高気温が18.4℃と手稲山口では22.9℃まで上昇。この日は、肉眼で見える直線距離、いわゆる視程がよく対象物がよく見える環境だった。

 

 銭函海岸に到着してすぐ気づいたのが、前方やや右に見える、約65km離れた雄冬岬。双眼鏡で見ると明らかに形がいつもと違っていた。そこですぐにカメラで撮影開始。時間が経過したものと比較するだけで明らかにその形が違う。たとえ元の姿を知らなくてもわかるほど。(ズーム倍率が少し異なる)(雄冬岬蜃気楼1.jpg及び雄冬岬蜃気楼2.jpg、参考に雄冬岬の位置.jpg)

 

 

 また、左手側に見える高島岬先端に見えるトド岩がごくわずかだが伸び上がっているように感じた。しばらく待ち構えていたところ、少し伸び上がってきた。また、高島岬麓の家々も若干伸び上がる時間帯があったがそれほど顕著ではなかった。(祝津トド岩蜃気楼1A.jpg及び祝津トド岩蜃気楼2A.jpg)

 

 

 銭函海岸から海を見て右手側、厚田・浜益方面では、海岸の少し上の位置にある崖や丘陵地の家々、木々が伸び上がったようです。双眼鏡で見てもやや分かりづらかったが、撮影した画像を液晶モニターで確認して違いがわかった。(厚田海岸蜃気楼1.jpg及び厚田海岸蜃気楼2.jpg)

 

 

 今シーズンは初観測としては一番遅かったかもしれない。4月までに確認できるのが普通。やはり、このところの気候変動により海水温が平年より高いことや天気の変化が激しいことがあるのかもしれない。

 

 さて、来週から気温がかなり高くなる予報。そのうち一日ぐらいは風や波が穏やかな日や時間帯があると思われるので、高島おばけ(=蜃気楼)を見たい方は準備しておいたほうがいいかもしれない。

 

 もう一つ気を付けてほしいのが、防寒。気温が高くなっても海からの風はとても寒い場合が多いので、一枚羽織るものがあるといいでしょう」と、初観測した蜃気楼と観測の詳細について説明した。

 

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