約400年前より受け継がれている日本泳法のひとつ、向井流水法のパネル展が、6月6日(金)~8日(日)に市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリーで、向井流水法会(大原一会長)主催で2年ぶりに開催された。
同パネル展では、小樽で受け継がれた理由や向井家の系図、水泳講習会や同会伝統行事の向井流水法傅書授与式や、第14代向井流宗家向井由江様推戴式の様子など歴史に残る活動を写真等で紹介。動画では、東小樽海岸で2024(令和6)年8月実施の游法公開、2023(令和5)年10月の札幌市平岸プールで開催の北海道リズム水泳発表会の様子も公開している。
同流水法は、伊勢(現三重)で発祥し、江戸幕府の水軍「御船手」泳法の原形で、我が国に残る日本泳法十二流派のひとつで、旗本向井家により伝承されてきた。
1895(明治28)年元会津藩士・大竹作右衛門の小樽移住により、その泳法が伝承され、1916(大正15)年向井流宗家直属師範の岩本忠次郎氏が、小樽水泳講習会の講師として来樽し、多くの門弟を育てその門弟たちが師の意思を継ぎ向井流を育てた。
1991(平成3)年9月には小樽市無形文化財に指定。100周年の節目の1995(平成7)年に、臨海公園に「水心一如」の石碑が建立されている。
足の裏で水を踏み込む「あおり足」の泳法を基本として、本技17種・応用技16種の游法(泳ぎ方)が伝えられている。
太刀渡し・配膳泳ぎ・扇子諸返しなどの游法を、説明文と写真で展示紹介し、来場は興味深く見入っていた。
現在約50名の会員がいて、高島プールで毎週水曜日18:00~19:00、平岸プールで毎週火曜日19:00~20:00、小樽市内在住のジュニア世代も練習に参加している。毎年8月第1日曜日に游法の公開を行っている。
新入会員の女性は、「健康のために始めたが難しい」と話していた。
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