北海道お土産グランプリ 金賞おたる水族缶受賞

 北海道済生会・株式会社小樽水族館公社・北海製罐株式会社の3社が共同開発した「おたる水族缶」が、第4回目となる北海道お土産グランプリNorth Wave Selection2025-2026で金賞を受賞。

 

 7月8日(火)15:00から済生会ワークス(ウイングベイ小樽2番街2階)で、同会・櫛引久丸常務理事、同水族館獣医師・角川雅俊氏、同社・渡部一雄小樽工場長、プロジェクトアドバイザーの株式会社エムブイピークリエイティブジャパン・大海恵聖代表取締役が出席し受賞報告会が開かれた。

 2024(令和6)年12月に販売を開始したおたる水族缶は、角川獣医が同館のフーセンウオやトドなどを粘土で作り原型を作成し、同会が3Dデータ化してフィギュアを出力、同社の缶を用いて缶詰フィギュア(1缶1,000円)を完成させた。同会就労継続支援事業所ぷりもぱっその利用者が、フィギュアの不要部分を取り除くなど製造作業に参加している。

 

 現在、市内5カ所、札幌市1カ所で販売。当初ひと月で30個を予定していたが、1月から4月中旬まで300個が売れた。

 

  商品のラインナップは、トド・フウセンウオ・ペンギン・アザラシ・食べられる魚(ニシン・ホッケ・チョウザメ・オヒョウ)の8種類5シリーズ。

 

 今後は、新千歳空港の土産品店で限定販売や各種展示会への出展を検討し、市内幼稚園でのワークショップ、済生会ネットショップなでしこファームにも掲載を予定し、小樽市ふるさと納税返礼品に登録申請を予定。

 

 これまでも動物の絵を数々発表し、今回フィギュアの原型を製作した角川獣医は、「リアル過ぎると動物の特徴が伝わらないと思い、ある程度ディフォルメしつつ、基本から離れないようにシルエットにして親しみやすさを出した」と話した。

 

 渡部工場長は、「缶は何十万缶の世界で数は少ないが、地域貢献となり利用者さんの賃金に結びつく。子どもが缶を扱うので安全性を重視し、普通の缶とは形状が異なり、缶から出したり入れたりしても手が切れない缶のふちと蓋を採用した。缶詰を買う機会が減ってきている缶詰の認識を広めたい」と説明した。

 櫛引常務理事は、「造形して商品にする時になにが良いかと考え、おたるの水族館の動物が浮かんだ。小樽で話題となっている旧北海製罐第3号倉庫と連携し、ネーミングはおたる水族缶と語呂がぴったりと決定。商品化にあたり、インクルーシブな就労支援にも繋がり小樽の地域活性化にも繋がり明確なビジョンが出来上がった。今後、全国でインクルーシブ活動のモデルケースをどんどん作り、地域活性化に繋がる事業にしたい」と話した。

 

 お土産グランプリ金賞を受賞したことで、1年間エンブレム付のロゴラベルが使用でき、北海道内ラジオFMノースウエーブのラジオCMに60回掲載され、新千歳空港内の土産品店での期間限定販売、お土産卸大手「不二屋」との商談権、観光・ホテル・外食産業展への無料出展の特典が得られる。

 

 ◎「おたる水族缶」小樽水族館と地元企業が共創(外部)