8月15日(金)から市立小樽美術館(色内1)市民ギャラリー他で、脳動芸術祭vol.2が開幕。17日(日)までの3日間で芸術作品の展示と各日のパフォーマンスの鑑賞や、アーディストによるワークショップも体験でき、初日から118名が来館した。
水煙草喫茶冬虫夏草・佐藤リムオーナーの企画で、日常では触れることの少ない前衛的・実験的な表現を体感することで、人間の脳動的な意識を刺激する試みだという。
同館多目的ギャラリーでは、同館所蔵の一原有徳氏の「ブラックホール」や「オブジェ」、阿部典英氏の「ネェ ダンナサン あるいは“生”<150」や「ドングリめだま参上」を展示。余市出身の景氏が、亀のはく製や鹿の頭蓋骨、角とマネキンを組み合わせたオブジェを発表している。
舞踏家で美術家の明夜氏は、田仲ハル氏の舞う様子を描いたドローイング作品「DANSEN MANDARA」を展示。
市民ギャラリー1では、菊池詩織氏によるセミヌードポートレートに髪の毛を全身に施した作品や、体毛・猫・馬・白鳥・孔雀など8種類の動物の毛で作った筆を展示。
17日は上嶋秀俊氏の作品を舞台芸術に、主枝凉氏のサックスに合わせて明夜氏が踊るパフォーマンスを予定し、会場を訪れた上嶋氏は、「今回展示している作品は、今年のTHEY展に展示した作品に、新たにパーツを制作して組み合わせた。
明夜さんのイメ―ジは黒や赤だったりはっきりした色だが、今回の作品は明るくカラフルな作品なので、どんな踊りになり見えるのかを楽しみにしている」と期待した。
初日15:00からは札幌を拠点に活動しているジャズピアニスト・小板橋弦太氏が鍵盤を演奏し、阿部氏のオブジェを舞台美術に明夜氏がパフォーマンスを展開。小板橋氏は、「明夜さんとは初対面でライブ前から会話し、良い距離感を掴め本番を迎えた。ライブが始まると明夜さんも僕も別の人格が現われ、明夜さんは舞台に溶け込むパフォーマンスが素晴らしく、楽しみながら鑑賞できたと思う。美術館の作品の前で即興し、作品の力を借りながら新鮮だった。今日は楽しかった」と満足していた。
初日のトリは田仲ハル氏の「新聞マン」のパフォーマンスに、yuma ueda氏の電子楽器等で不思議な音を奏で、kanjuro ichikawa氏の音響と映像のオーディオビジュアルで未知な世界を創出し、観客はいつの間に吸い込まれていった。
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