ヒグマ対策へ!小樽市に連絡協議会設置

 ヒグマ対策に関わる関係機関との連携を深め、共通認識をもって、小樽市のヒグマ対策の円滑な推進を図り、市民の安全安心な生活を確保するため、小樽市では、迫俊哉市長を会長として2025(令和7)年度小樽市ヒグマ対策連絡協議会の立ち上げ、10月16日(木)13:00から市役所(花園2)2階市長応接室で第1回目を開き、ヒグマ対策の内容と法律改正の説明、小樽市で取り組む上での緊急銃猟を実施する際の役割分担等の協議を行った。

 

 迫市長をはじめ、渡部一博産業港湾部長、岡本信洋小樽警察署長、佐藤義和北海道猟友会小樽支部長・木田勝利事務局長・櫻井直樹監事、北島吉治小樽市農業委員会会長、堀口雅行小樽市総連合町会長、北海道後志総合振興局・上坂理子暮らし子育て担当部長らが出席した。

 

 迫市長は、「全国的に市街地でのクマが出没し、人とクマの軋轢が増し、これに伴う人身被害も増えている。先日、本市で鹿の罠にかかったクマを駆除するために出動したヒグマ防除隊として活動している猟友会小樽支部メンバーが負傷する事案が発生。幸い市民がヒグマに襲われる事案は発生していないが、本年9月には松ヶ枝地区での出没情報が頻発するなど、市民の日常生活圏とヒグマの生育圏が、常に隣り合わせであることに強い危機感を感じている。同時に市民生活の安心安全を守るために、ヒグマ対策は新たな行政課題でもある。

 

 本年9月1日に改正後の鳥獣保護管理法が施行され、市が捕獲が困難など一定の条件で緊急銃猟が可能となり、ヒグマ対策を進める上で、関係機関の皆さんの協力が不可欠。意思疎通を密にしながら共通認識を持った上で体制を進めたい。年に数回程度同協議会を実施したい」と述べた。

 

 ヒグマ出没状況は2023(令和5)年に32個体とあり多かった。2025(令和7)年度10月15日までは7頭捕獲・21頭出没している。北海道を5つの地域に分け、小樽は積丹・恵庭地区に含まれ、過去30年で大きく増えている。

 ヒグマ出没時の対応は、目撃通報者がヒグマ防除隊や小樽警察署に通報し、市役所産業港湾部農林水産科鳥獣担当がSNSで発表。教育委員会・町内会・振興局が情報を個別に連絡。農作物の被害や人的被害を及ぼす問題個体がどうか判断。出没が連続して人身に危害が及ぶ恐れがある場合は、住民へ周知し銃器・わなによる捕獲を行う。

 

 小樽市は人里への出没防止や農業被害の軽減など問題個体の対応を、同市ヒグマ防除隊と小樽警察署が連携して行ってきた一方で、ゾーニング管理の推進は各市町村の役割として取り組む事が求められ、小樽市は、ヒグマ対策の効果的な実施のため、関係機関等と意見調整し、小樽市ヒグマゾーニング計画を策定した。

 

 ◎小樽市ヒグマゾーニング計画(PDF)

 ◎R7年度小樽市内ヒグマ出没情報 (外部)

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