小樽市教育委員会と特定非営利活動法人絵本・児童文学センター主催の第11回音読カップが、11月8日(土)小樽市民会館(花園5)ホールで開かれ、市内小中学校から選ばれた児童・生徒69名が出場して練習の成果を発表した。

開催に先立ち、迫俊哉市長は、「日本語は、世界中の言葉と比べても大変難しい言葉。美しい言葉のひとつでもある。大きな声を出して読む、自分の思いを考えて表現する。様々な言葉がある。関心を持って正しく美しく話をして使ってもらいたい。練習の成果を存分に発揮してもらいたい」と激励した。
読み方や声を工夫した音読を競い合い、読み手として聞き手に内容を正確に伝えたり、日本語の美しさを体感することで、児童・生徒の言葉に対する興味・関心を高め、読む力や表現力を育てることで国語力の向上を図り、各学校の音読の活性化を図ることを目的としている。
小学生低学年の部(1分30秒以内)・小学生中学年の部(2分以内)・小学生高学年の部(2分以内)・中学校の部(2分30秒以内)の4つに分かれ、審査員長を務める小澤倭文夫教育委員を含む審査員5名が、自然な発声と正しい発音・正しい日本語の読み方・正しい抑揚と強調表現・適切な速度や間の取り方・読み手としての工夫と理解度の5項目について、各4点満点(計20点満点)で採点。題材は該当学年の国語教科書から選び、題材の全部または一部を、制限時間内で音読する。
出場者は、緊張した面持ちでステージの椅子に腰を掛けて順番を待ち、名前を呼ばれると、マイクの前で堂々と大きな声ではっきりと発音し、猛練習の成果を発揮し、観客から大きな拍手が送られていた。
低学年の部の出場した稲穂小1年の鶴田健君と兄で2年の虎太郎君は兄弟で初挑戦。虎太郎君は「沢山練習した。少し緊張したけど、また挑戦したい」と話し、健君は「楽しかった」と話し、母親は健君について、「おじいさんのところの発音を気にして練習していた。緊張しやすいタイプだったので、今日の姿を見て安心した」とホッとした様子だった。
結果、健君は、低学年の部で金賞を受賞した。
稲穂小の教論は、「校内でオーディションがあり、兄弟で選ばれ、先生にも聞いてもらって熱心に練習していた」と努力を称えた。
部門ごとに金・銀・銅賞を授与し、カップ及び賞状が贈呈され、各部門から5名に奨励賞が授与された。



