12月16日(火)〜12月28日(日)に市立美術館(色内1)1階市民ギャラリー1・2で、銅版画家の大井戸百合子氏の作品展が開催されている。
同氏は札幌生まれで現在札幌在住。北海道教育大学札幌分校特設美術課程卒業、1986(昭和61)年銅版画絵本「ぼくとアスベル兄ちゃん」で、厚生省児童福祉文化奨励賞を受賞。1994(平成6)年〜2004(平成16)年はマレーシアクワラルンプール移住し、クワラルンプールやシンガポールでも個展を開催。絵本7冊出版・新聞・小説の挿し絵、多数掲載し、道内各地で個展を開催。全道展会員、春陽会会員。
同館での開催は、2022(令和4)年1月に「北の市場と女たち」、2022(令和4)年12月に「南のくらしと女たち」を開催し、今回の3回目は、これまで紹介していない初期作品の少女や動物をテーマにした銅版画、手宮市場・妙見市場・三角市場の昔の様子をプリント用紙に色彩して描いたもの11点、現代の世相をユーモラスに風刺した「遺産相続」や「鯨獲りの墓」、鯨をテーマにした新作など、素描・エッチング・銅版画などいろいろな技法の作品約50点を展示している。

今は無き市内の代表的市場を描いた作品は、当時の暮らしぶりが分かる鮭を捌く様子や妙見市場のカーブした緑色のトタン屋根、市場の冬の景色など、記録として残したいと今後絵本にする一部を展示紹介している。
同氏は「三角市場はあるけれど、妙見市場も手宮市場も無くなった市場、絵には昔の雰囲気をそのまま残した。3つの市場の絵を通して小樽の昔を振り返ってください。作品を何度も見ることで違ったものが見えてくる。ぜひ会場で見ていただきたい」と来場を呼びかけた。
関連事業としてワークショップ銅版画のクリスマスカード作りを開催。参加費1,000円。下絵・製版を12月18日(木)・20日(土)、プレス機体験を12月23日(火)、各日10:00~12:00。
大井戸百合子展「銅版画と素描」
12月16日(火)~28日(日)9:30~17:00(最終日15:00)、12月22日(月)休館
市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー1・2 入場無料
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