深い学びの実装へ 数学授業改善に一手 ――岩手大・佐藤寿仁准教授招き指導力向上特別研修/2B公開授業で対話と探究深める

 10月7日(水)、「指導力向上特別研修講座(数学)」が開催され、岩手大学教育学部の佐藤寿仁准教授を講師に迎えた公開授業および講演が小樽市立朝里中学校で行われた。

   

 中学校第2学年B組の公開授業では、実生活のデータを題材に生徒と講師が共に没頭する探究的な学びが展開された。授業後の生徒振り返りや講演を通し、次期学習指導要領を見据えた「深い学び」の実装に向け理解を深めた。(情報・写真提供:小樽市立朝里中学校)


■ 参観者を忘れて「没頭」する授業と生徒の変容

公開授業では、富士山の標高と気温データを題材に一次関数のモデル化に取り組んだ。大勢の参観者が見守る中、講師の佐藤准教授自身が「周りを忘れるほど生徒の姿を楽しく見た」と振り返るほど、教室全体が課題解決に没頭した。生徒たちは小数の混ざる計算に粘り強く挑み、「なぜ直線を引くのか」と目的意識を持って推論を重ねた。

授業後の振り返りシートには「『なぜそうなるのか』を時間をかけて考えられた」「疑問を教え合えて安心できた」といった声が寄せられ、終了後には「楽しかった!」と歓声が上がるなど、主体的な学びの深まりが見られた。

■ 「概念的理解」と「逆向き設計」の提案

続く講演で佐藤准教授は、「深い学びの実装に向かう算数・数学の授業づくり」と題して講話を行った。学力調査の分析から、単なる手続きや公式の暗記にとどまらない「概念的知識」の定着や、結論だけでなく前提を問う指導の重要性を強調。さらに、単元全体で目指す生徒像から逆算して指導計画を構築する「バックワードデザイン(逆向き設計)」の有効性を解説した。

■ 1年半の成長と小中連携の実り

研究協議の最後、伊藤仁弥校長は「本校の1年半の教育活動における成果だ」と謝辞を述べ、生徒の成長を称えた。また、小学校6年時に算数を担当した太田雅則教諭も「表情が本当に良くなり、真剣に取り組む成長した姿が見られて嬉しい」と語り、小中のつながりの中で結実した劇的な成長の成果に参加者全員が感銘を受けた。

◎小樽市立朝里中学校(外部)

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