6月8日(日)開催の小樽市民会館自主事業「小樽伝統文化の会和を遊ぶ」の舞台稽古が、5月24日(土)10:00から、会場となる小樽市民会館(花園5)大ホールで各演目毎に行われた。
小樽に息づく伝統文化を後世に伝えたいと、藤間流扇玉会、正派邦楽会「雅貴代会」、日本詩吟学院小樽しりべし岳風会、いけばな小原流小樽支部、小樽後志民謡連合会などの伝統文化を継承する団体が一堂に集結。市内外の人々を楽しませ、今年で14回目を迎え、13演目が用意されている。
見どころとなる演目最後の企画作品は、小樽を題材にした箏曲・詩吟・日本舞踊・俳句の共演作品「小樽港叙景」を上演。藤間扇久華(藤森五月)氏が担当していた、北海道新聞朝刊「朝の食卓」に掲載された小樽港叙景(2021年6月3日)を舞台化し32名が出演する。
構成・脚本・作詞を担当した扇久華氏は、「第3ふ頭から船に乗ると倉庫群に見送られ、防波堤の間を迫力を感じながら通過し、さらに進むと異空間が広がり、ビルの上に天狗山が見えて、さらに沖へ行き、町を振り返ると碧色の中に小樽の町がぽかりと浮かび、家族・親族・知人・友人が笑顔で見えた不思議な体験が、私にとっての郷土愛と感じたことを新聞に書いた。
いつか舞台化してみたいと思っていて、自分で七五調に直し、平川先生に相談して完成した曲を企画作品に使用した。力強くてドラマチック」と、作詞した曲について語った。
作曲し歌を担当する箏華会・平川萩寿恒氏は、「五月さんが書いたコラム・小樽の海の様子を読み、その言葉から風景よりも小樽の人の息吹を感じた。心臓と呼ばれる小樽の町を築いてきた人たちの息吹を表現できたらと曲にしたためた。これほどの長い曲の作曲や大きな会場で披露するのは初めて。小樽に住んでいる皆さんの楽しいこと・苦労・踊りはカモメをイメージして聞いていただければ」と話した。
企画作品の舞台稽古は2回ほど通しで行われ、箏の演奏に合わせ同岳風会18名が葦牙小樽支部伊藤玉枝支部長の俳句を詠み、藤間扇智津・扇久華・扇綾香・高田弥沙各氏が踊りを繰り広げ、同岳風会・佐藤岳毖小樽支部長の詩吟などから、船に乗って小樽港から町を振り返った情景が舞台で再現される。
このほか、小学6年生の独奏を盛り込んだ箏曲「神仙調舞曲」、舞踊「箏曲令和薫風」、構成吟「母を憶う」、同岳風会・會田岳抄氏の指導のもと花園繁華街のスナックママさんと一般応募者約80名が吟詠し、小樽の選ばれし殿方が披露する日本舞踊「長唄 新一つとや」を予定している。
1階ロビーで、おたる政寿司・新倉屋・駅なかマートタルシェ・田中繊維本店の出店販売、6月7日(土)から小原流小樽支部花展、裏千家淡交会小樽支部の茶席やお休み処を開催。着物姿で和を遊ぶを楽しみたい人には、おたる小町の着付け事前予約を受け付ける。予約は080-8627-5761。
小樽伝承文化の会第14回和を遊ぶ
6月8日(日)開場:11:00(出店・花展・茶席) 開演:12:30
小樽市民会館(花園5) 全席自由前売1,500円・当日2,000円
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