令和7年度小樽文化賞 3個人・1団体が受賞

 小樽市文化団体協議会(北川稲谷会長・40団体)では、11月12日(水)に、2025(令和7)年度小樽文化賞(貢献賞・奨励賞)を発表。

 

 文化貢献賞には、正派邦楽会「雅貴代会」会主で小樽三曲協会副会長の明正雅紫盈さん(82)と一般社団法人小原流小樽支部の斉藤豊葉参与(80)の2個人と、直江博子創作バレエ研究所(上野亜希子主宰)の1団体、文化奨励賞は小樽後志民謡連合会・かもめ会会員の安井靜穂さん(38)に贈られた。

 
 小樽市の芸術文化の普及と振興を図り、芸術・文化の向上に関し、功労が顕著な個人・団体にに対して文化貢献賞を、活動が顕著で今後の活動が期待される個人・団体に文化奨励賞が贈られる。

 

 1987(昭和62)年度から表彰を続けている文貢献賞は、今年度で38回目。今回を合わせ105名・6団体が受賞し、1996(平成8)年から表彰を続けている文化奨励賞は、今回を合わせて19名・1団体が表彰されている。

 

 北川委員長をはじめ、副会長2名・会計など6名で構成された表彰選考委員会が、9月29日(月)に審査し決定した。

 明正さんは幼少から箏を学び、正派邦楽会大師範を取得。1989(平成元)年から15年の間にオーストリア・ドイツ・ロシア等で国際交流演奏会に参加し、海外での演奏活動に活躍。2006(平成18)年から文化庁事業・小樽市伝統文化こと・たけ親子体験教室を開講し、2009(平成21)年からは小樽伝統文化の会主催の和を遊ぶに出演し、自身の会の定期演奏会や筝曲会のトップリーダーとして活躍中。

 

 斉藤さんは、1965(昭和40)年小原流に入門し、1989(平成元)年に一級家元教授を取得。全国支部で指導を行い、小樽支部長を務め指導者として活躍。文化庁事業の小樽市伝統文化いけばな親子体験教室で、子どもたちの育成に尽力。在住外国人日本文化体験会での指導や和を遊ぶにも参加、いけばなの普及と発展に貢献。

 

 直江博子創作バレエ研究所は、1955(昭和30)年にバレエ研究所を開設。1993(平成5)年に直江博子氏が小樽文化貢献賞受賞。2014(平成26)年に平原慎太郎氏が小樽文化奨励賞を受賞。市内でのバレエ発表会をはじめ、文化行事に参加し、上野主宰が手掛けた小樽市文化団体協議会主催の雪あかりジョイント事業で、第1回目のコラボレーションを見事に成功。現在も恒例イベントとして継続。創始者の直江氏の精神を継承し、数多くの門下生が国内外で活躍するなど、バレエの普及及び発展に多大な功績を収めている。

 安井さんは幼少期から民謡に親しみ、7歳で小樽後志民謡連合会かもめ会に入会し、江差追分節の稽古を本格的に始め、2020(令和2)年から現在まで、小樽後志地区民謡決勝大会江差追分の部で好成績を収めている。2025(令和7)年8月開催の北海道民謡連盟主催・全道民謡決勝大会一般の部江差追分の部で優勝し、同年9月に北海浜節全国大会一般の部で優勝し、最優秀賞を受賞。幼年・少年少女への指導者としても尽力、若手の民謡の唄い手・指導者として今後の一層の活躍が期待される。

 

 同協議会副会長でもある上野主宰は、「母である直江博子が教室を開設しちょうど70年。多くの皆さんに支えられての70年、とても感謝している。1993(平成5)年に母・直江博子が文化貢献賞。2014(平成26)年に所属していた平原慎太郎が文化奨励賞を受賞し、賞を頂いたことで彼は世界的にも活躍でき、小樽のことを大切に思い、小樽での公演活動をしたいと言っている。賞を頂けることは団体だけでなく、生徒さん1人1人の喜びと今後の力となっている」と喜びの気持ちを述べた。

 

 ◎小樽市文化団体協議会(外部)  

 
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