第15回 和を遊ぶ 多彩な演目で観客魅了 小樽伝統文化の会 

 
 
 
 
 小樽伝統文化の会(藤間扇玉会長)は、第15回目となる和を遊ぶを、6月14日(日)11:00より小樽市民会館(花園5)で開催し、心待ちにしていた観客は、小樽に息づく日本の伝統文化を楽しんだ。
 
 
 一足先に、6月13日(土)から華道家元池坊小樽支部(池田寿惠子支部長)による花展を開催し、「6月の彩り~心つなぐパスワード」と題して、支部会員による21点を展示し、各自季節の花を用いて、同流派の特徴ある形式に則った作品がずらりと展示され、見応えのある花展となり、着物姿の来場者も多く、会場は華やかさに包まれた。
 
 花展の入り口には、来場者を迎える花として、同小樽支部会員がいけた大きな作品を展示した。
 
 
 長年指導を続けている栗栖玲子氏は、昇華の一種でカキツバタを使用し、葉より花を高くいけ、初夏を意識した作品に。牡丹、芍薬、紫陽花、ケムリソウなどこの季節の花が目立った。
 
 花器すれすれにはった水際の美しさを強調した作品や、マイナスの美しさを取り入れたり、池坊ならではの作品を楽しむ事ができた。
 
 池田支部長は、「1年おきに和を遊ぶに参加し、貴重な発表の場となり、勉強する場でもある。」と、話していた。
 
 
 松田印判店、ウスキ呉服店、田中繊維本店、駅なかマートタルシェ、新倉屋、おたる政寿司による出店販売、茶道裏千家淡交会小樽支部による茶席もあった。
 
 
 舞台では、箏演奏で開幕し、小樽に息づく伝統文化による12の演目を企画し、司会はギフト・オブ・ボイスの石橋八千代さん、英語での演目紹介は、外園知代さんが務めた。
 迫俊哉市長も自ら箏の演奏に出演し、「和を遊ぶは、全国的にみても和を一同に会する素晴らしい企画で、今日あるのは藤間先生の熱意と指導力の賜物と敬意を表する。小樽市としても歴史や文化をいかしたまちづくりをすすめたい」と、挨拶した。
 
 日本詩吟学院小樽しりべし岳風会・會田岳抄小樽支部長は、この度、支部長に就任し、和を遊ぶでは欠かせない存在で、構成吟 漂泊の詩人石川啄木 函館・札幌・小樽・釧路の足跡と白虎隊、群来の3つの演目に携わり、「吟の魅力を知って、吟は息の続く限りできるので、吟をはじめて健康で長生きしてもらいたい」と、話した。
 
 藤間流扇玉会では、舞踊 長唄 阿吽を舞い、仁王に扇玉会長と扇智津さん、天邪鬼を扇久華さんと扇綾花さんが演じた。
 
 新企画の小樽在住の外国人による舞踊と箏「さくらさくら」の箏指導役の明正雅紫盈氏と平川萩恒氏。日本舞踊の指導は、藤間扇玉氏が務めた。
 4月より練習を重ね、本番では、おたる国際福祉・観光専修学院の学生や日本橋に勤務する8名が浴衣姿で踊り、箏を1名が演奏し、観客より大きな拍手が贈られていた。
 
 
 平川氏は、山田流萩岡派で学び、この度、萩岡派を継承するに値する門弟のみに与えられる最高位を60代では初めての襲名となり、「名に恥じないよう精進して参りたい」と、話した。
 
 毎年、見どころのひとつとなっている小樽の選ばれし殿方による日本舞踊「長唄 越後獅子」では、7名の殿方が出演。クライマックスでは、白い布を両手に持って巧みに回すなどして操り、7名の演技は圧巻。掛け声効果も会場を盛り上げ、殿方人気は更に高まった。
 
 小樽後志民謡連合会による江差追分では、安井静穂さんと木内絵里さんが、一本通し 掛け合いで歌った。
 最後の演目、企画作品「群来」は、筝曲、詩吟、日本舞踊、俳句による小樽を題材にした舞台共演作品。
 かつて小樽では、ニシン漁が盛んだった。近年、1月から3月にかけてニシンの産卵で海面が白濁する群来が見られる。この群来を、箏と難波竹山氏の尺八による生演奏に合わせ日本舞踊で表現し、扇子がきらきら輝くニシンのウロコにも見え、海中で起こる群来をニシンの群れが激しい泳ぎを繰り返した。たらつり節も加わり、最初から最後まで観客を魅了し、感動の拍手が沸き起こっていた。
 
 出演者全員が登壇し、藤間扇玉会長は、「本日、和を遊ぶは15歳を迎えた。20年、30年と長く続けようと念じて、日本の伝統文化をしっかりと守り・学び、後世に残していくべく、本日より精進して参ります」と挨拶し、観客も出演者も三本締めで祝福の輪に包まれた。
 
 
 妻の踊りを見た夫は、「とても良かった。何カ月も前から、今日のために練習をしていて、ここまで来るのが大変だった」と、話していた。