小樽在住の上嶋秀俊氏と札幌在住のKit_A氏の現代美術家の二人展「HEROES」が、8月1日(土)~9日(日)各日11:00~18:00まで裏小樽モンパルナス(稲穂4)で開催している。

ハルカヤマ芸術祭やグループ展「かなた」での発表はあったが、小樽での二人展は初めての事となる。
ふたりは、小樽潮陵高校美術部からの付き合いで、1980年代の音楽に夢中になり、音楽ばかりを聴き影響を受け、制作の原点となったミュージシャンたちを象徴する言葉「HEROES」をタイトルにつけた。

当時の彼らに魅かれたのは、音楽だけではなく、表現に向き合う姿勢や、新しい事を生み出そうとするフィーリングにも共感し、アートワークやデザインなど、多様な文化的な要素にまで及んでいるという。
会場には、音楽からの影響を軸に、平面、立体、映像作品を組み合わせた空間を構成したシリーズで数えると7点を展示し、潮陵美術部時代からの共通の友人でデザイナーの笹浪淳史氏が会場構成および宣伝デザインを担当し、本展を完成させた。
Kit_A氏の作品は、1980年代のアメリカのロックバンドのトーキング・ヘッズのアルバム「リメイン・イン・ライト」のレコードジャケットから、ジャケットサイズを拡大して4人のメンバーを現代版に入れ替えて、廃材の三角コーンを溶かしてジャケット同様にマスクに仕立てた。

デジタル時代や戦争の不安感をテーマにジャケットがデザインされていて、同氏により、2026年版にアップデートした。
同氏は、三角コーンをテーマに作品を作っているところもあり、溶かして使用したり、映像で変化させたり、ストップさせる意味も含めているという。
同氏がかつて制作した音楽に影響にされた作品を写真に撮り、レコードジャケットにした作品も展示。音楽から影響を受けてアートにしたものを、もう一度レコードの形にしている。
壊れた三角コーンを譲ってもらい、溶かして、ミニチュアにしたユニークな作品も楽しめる。

上嶋氏の作品については、作品にはいろいろな要素があって
イメージの元になっているのは、政治学者の栗原康氏の本「アナキズム」の中の言葉に「一丸となってバラバラに生きろ」のキャッチフレーズに魅かれ、本の中に書かれた内容があまり馴染みのない「アナキズム(無政府主義)」について書かれ心に響いた。
作品には、怒りや不満などの怒っている感情をぶつけるだけではなく、ポップな部分や人を引き付ける部分も表現したいと思い、バラバラな色や形をまとめて力にしたいと「Unite(ユナイト)」と名付けたという。
いろいろな音楽があるが、メロディー、勢い、リズムなど重なりを感じるのでそれも意識して、色や形を重ねて集合体として今回の作品が生まれたという。
上嶋氏は、「ふたりで1年前から考えていろいろ相談して作ってきたもの。平山夫妻が営まれている裏小樽モンパルナスはいろいろな可能性を秘めた場所でそこでやる事ができて嬉しい。ここでしかできない事を作りたいと今回の展覧会となり、多くの方に見てもらいたい」と話した。
Kit_A氏は、「場があって音楽があって、アートがあって、どれかひとつじゃなく、複合的な展覧会となっている」と、来場を呼び掛けた。
会場には、ふたりのお気に入りの1980年代の音楽が流れ、音楽の影響を受けた作品からの波打つメロディーと共に鑑賞を楽しむ事ができる。
「HEROES」~アートの話なんかせずに音楽ばかり聴いていた~上嶋秀俊×Kit_A 二人展
8月1日(土)~9日(日)11:00~18:00(8日は19:00まで)裏小樽モンパルナス(稲穂4)入場無料
関連事業:トークセッションパーティー 8月8日(土)17:30~19:00
問い合わせ:sa4h-uesm@asahi-net.or.jp(上嶋秀俊)



