一原有徳の俳句を書に!書家池田憲亮 独自の表現力

 市立小樽美術館(色内1)3階一原有徳記念ホールで、「書と俳句 池田憲亮と一原有徳~前衛俳句がひらく現代の書表現」が9月19日(土)より始まり、小樽在住の書家・池田憲亮氏の独自の表現力により、一原氏の俳句を書道作品で発表した。

 一原記念ホールでは、これまで、同氏とゆかりのある人物や様々な観点から共通する作家との企画展を開催してきたが、今回は、一原氏の俳句にスポットを当て、同氏の俳句集「メビウスの丘」から池田氏が1年かけて選定し、独自の表現で書にした64点を展示している。

 一原氏の作品も、書にちなみ、カリグラフィーをイメージした版画作品など11点を展示し、新たな才能に触れる企画展となっている。

 池田氏は、小樽生れで高校生から書道を本格的にはじめ、大東文化大学大学院文学研究科書道学専攻博士課程前期課程修了、湯殿山光明院副住職の傍ら、書道研究 臥牛社主宰、書道教室や高校などで指導している。

 2016年と2022年に「毎日書道展毎日賞」を受賞し、2024年には、中野北溟を讃えて創設された「北の書みらい賞」奨励賞を受賞した。

 その受賞者が発表する書道展が札幌で開催され、同館・星田七重学芸員が、一原氏の俳号・一原九糸郎(最初は九糸)の句を書いた池田氏の作品に偶然に出会い、今回の展覧会の開催に至った。

 池田氏は、これまでも伊藤整の詩や辻井ト童の俳句をモチーフにした作品を発表していて、書も現代美術として見る事ができるのではと、星田学芸員は話す。

 一原氏は、版画家であったが、俳句歴のキャリアが長く、代表作を集めた句集「メビウスの丘」より、池田氏は、1年かけて赤岩の山や手宮洞窟、天狗山など、身近な句を選定し作品作りに励んだ。

 会場には、ひょうたんに句を書いて吊るしたものや、オーガンジーにアクリル絵具で書いた作品、メビウスの丘の中の俳句を1句ずつ紙に書いてひねって綴じて繋げたものを会場に吊るして展示していて、会期中、運が良ければ制作している池田氏の姿を見る事もできる。

 星田氏は、「文字をオブジェ化しているのも、一原氏らしいところ。雨が降って地面が滲むよう様子や、風が舞っている感じもあり、句に合わせて、字の書き方を変えている。書であるが絵のように見てもらっても良いのでは」と、話した。

 書を鑑賞する人は、漢字を無理に読もうとするが、ここでは、池田氏が俳句を解釈して分かりやすく文字に表現していて、見て欲しいところ、強調したいところを先に書いたり、他の文字をちりばめたり、書きながら情景を作っている。

 同じにならないように、一作、一作、顔があるような作品にするよう一番に心がけた。書道は白と黒のイメージだが、紙の色を変えたり、墨も色が違ったものを使用したという。

 池田氏は、「メビウスの丘の句は、登山・日常・思想・哲学など幅広い句の中から、登山など季節的なものをメインにした。自分の作品の幅を広げたいと、漢字だけではなく句や詩なども書にしている。

 会場に展示中の、句を書いてひねって繋げているものは、立体造形として句集のタイトルにもある丘のようにしたいと思う。制作の進捗の様子を何度も見に来てもらいたい」と、来場を呼び掛けた。

 書と俳句 池田憲亮と一原有徳 前衛俳句がひらく現代の書表現

 9月19日(土)~11月29日(日)

市立小樽美術館(色内1)3階一原有徳記念ホール

休館日:月曜日(だたし、9月21、10月12、11月23を除く)、9月24、25、29、30、10月13、14、11月4、24、25

9:30~17:00(入館16:30まで)観覧料:700円、高校生、市内高齢者350円 中学生以下無料 シルバーウイーク 70歳以上無料

 

関連事業 10月17日(土)14:00~15:30

書道体験&アーティストトーク 九糸郎の句を色紙に書いてみよう

予約:0134‐34‐0035 先着18名 参加費1300円 当館ミーティングルーム

 ◎書と俳句~池田憲亮と一原有徳~前衛俳句がひらく現代の書表現(外部)

◎2026年敬老週間中の施設無料開放(9/15~9/21)のお知らせ | 小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」:北海道小樽へようこそ!

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