木村 幸ママ
小樽・札幌の数々のレストラン修業で、いろんなシェフの技を盗んで、自分流にアレンジしたイタリアンが自慢。旧手宮線沿いにあるダイニングバー『月の中』の店長。
小樽出身の31歳。高卒後、舞台照明の専門学校に通い、講師の「どんなに感動するライブでも、照明がないと始まらない」の言葉に感動するが、照明の仕事を始めるも半年で退職。ホテルやパチンコ屋でアルバイトを転々としていた。
友人と訪れた緑町のレストランでココナツムースに出会い、その美味しさに感動。“食べ物で人にも感動を与えることが出来るのか”とケーキ屋でパティシエ修行をすることにした。
しかし、修行していたケーキ屋が、大量生産型に移行しはじめ、技術を学ぶことが出来なくなり、やむなく退職。辞めたその日に、ココナツムースを食べた店のシェフにバッタリ遭遇。寿司屋通りにあった海猫屋2号店で働くことになった。魚おろしやブイヨンの取りかたなど、調理の基本的なことからみっちり学んだ。このシェフの引退と同時に同店を辞め、今度は「ミクニ
サッポロ」に。
昨年7月から、「月の中」の店長となった。昼と夜、調理とホールを1人で切り盛りする。忙しい時は、1階・2階・テラスの約30席を行ったり来たり。ちょっと店が落ち着いた時に、手宮線に住む猫たちが訪れ、至福の時を感じている。
「最初はがむしゃらに頑張った。行った先のシェフの技術の良い所取りをして、自分流にアレンジした。トマトとモッツァレラのジェノベーゼがおすすめ」とニッコリ。3人前と1.5人前のスパゲティを10種類、このほか前菜やピッツァもある。
パソコンが苦手で、メニューは全部手書き。さっぱりした気性で、休みの日は、風呂に行ったり、スロットに行ったり、休日のオジサンみたいと言われる女性シェフ。