2009年2月のベストママ
きまぐれ趣味好房

七尾 真由美ママ

 年に1回しか来ないお客さんでも、昨日会ったかのようにフレンドリーな接客に努めたい。独特のイントネーションの山形弁で語る。

 小学校からの夢“給食のおばさんになりたい”を目指して、山形の高校を卒業するとすぐに調理師免許を取得。憧れの元歌手・女優の山口百恵が幼少期を過ごした横須賀に移り、大手企業の社員食堂で働きながら腕を磨き、地元・山形に戻って飲食店をオープンした。

 転勤で山形県に移り住んだ小樽出身のご主人と出会い、結婚。長男が生まれると、山口百恵の長男と同じ名前の“祐太朗”と名づけた。

 5年前に、ご主人の実家の小樽の地へ。市内の洋食レストランや和食料理店などでアルバイトをしながら、料理のバリエーションの幅を広げた。「若い子の悩みを聞いてあげるのが好きで、お金のない学生や高校生に、お腹いっぱい食べてもらえるような店を開きたい」と、昨年5月、長崎屋から都通りに向かう小路に店をオープン。

 「趣味みたいにきまぐれにやって、小樽のお客さんが集まって和気藹々と楽しめる店にしたい」との想いから、店名を“きまぐれ趣味好房”に。

 「お客さんとコミュニケーションを取りながら楽しく営業している。お客さんから『おすすめは?』と聞かれるけど、お客さんによって味覚が違うから、まずは好きな品物を注文してもらって、次に何が食べたいか聞いて、お客さんが求めるものを作るようにしている」

 「小樽には、古い建物があるので、お金があればそういったところでオープンしたかった。でも、都通りに近い良い物件が見つかり、店もそんなに大きくないから、人件費もかからないので、なんとか値段も抑えられる」。昨年小樽に引っ越してきた実母と、アルバイト1人の3人で営業。定食や丼のメニューは、1コインの500円から1,000円以内。

 趣味の洋裁で、店内の暖簾や飾り物もすべて手作り。「素敵ねって良く褒められるの」と笑みを浮かべる。

 “笑って生きる”がモットー。山形弁の独特のなまりで客を和ますママ。

きまぐれ趣味好房

小樽市稲穂2-14-17
営業時間:11:30~20:00
定休:日曜日・祝日
0134-24-7717