2013年2月のベストママ
CRAFTWORK

山田 育子ママ

 小樽在住の手作り革バックオリジナルブランド「CRAFTWORK」代表の山田育子さん(59)は、小樽生まれの小樽育ち。窓から石狩湾が見渡せる奥沢の自宅工房で、日々製作に励んでいる。

 山田さんは、小樽桜陽高校を卒業後、札幌の短大を卒業。やりたいことは何かと考えた時、母が革工芸を趣味にしていて、小さい頃からずっと作業の様子を見てきた。自分もやってみようと、革工芸の整った環境でスタート。母から教わることも多かった。10年間は、革工芸を学び、36年が過ぎた。30年前から、自宅工房で教室を開き、道新文化センターの講師も務めている。

 自宅が工房とあって、製作にかけられる時間は、いくらでも費やすことができた。常日頃、バックに対してのインスピレーションを閃かせ、オリジナルの発想で製作に励む日々。常に向上心を持ち、切磋琢磨している。時には、何を作ろうかと悩むこともあると言う。

 素材は、主に牛革・山羊・羊・豚、また爬虫類の革を使用し、既製品にはない手作りならではの染色をしたり、編む、折る、彫るなどの各種技法を施す。36年間の積み重ねが、バリエーションを活かた職人技として作品に滲み出る。

 近年、特にファッション性が高くなってはいるが、飽きのこない作品や、シリーズで人気があった作品、リバイバルもあり、さらに流行への敏感さも必要。

 2年に1度展示会を開催し、新作バック30点を発表。小物も展示販売し、注文も受け付けている。展示会を楽しみにしている長い付き合いのファンも多く、最近では、若い世代のお客さんも増えている。

 バックや小物の他にアクセサリーも製作。「たまゆらレザーペンダント」は、革紐を編み込んだペンダントトップに、長さ調節が自由な革紐をつけ、色の種類も多く、Tシャツやセーターの胸元を演出。山田さんだけが作る「CRAFTWORK」オリジナルの人気商品となっている。

 山田さんは、「36年間も続けることができたのは、革工芸が好きで天職だと思う。これからも体の続く限り製作していきたい」と話した。

 工房には、所狭しと工具や染料が置いてあり、まさに職人工房。たまゆらペンダントをさりげなく身に着け、優しく微笑みながら36年間を振り返ってくれた「CRAFTWORK」代表の山田さんは、素敵な小樽の革工芸作家。

CRAFTWORK

小樽市奥沢1-5-15
電話:0134-22-8725