2013年7月のベストママ
有限会社マルオ 奥山商店

福島 優子ママ

 市民の台所・中央市場で活カニなどの新鮮な魚を販売する「有限会社マルオ奥山商店」の“お姉ちゃん”と親しまれている人気者・福島優子さん(48)。経営者の父と二人三脚で働く、看板娘的な存在で、元気な笑顔で接客をしている。

 小樽生まれの小樽育ち。子どもの頃はおとなしく人見知り。大学卒業後、幼稚園教諭として勤めるが結婚し、中学生の頃から手伝っていた家業の魚屋の仲間入り。3児のママとなる。当時は夫も店で一緒に働き、札幌での仕入れや配達、外回りを担当していたが、12年前に転職。その後は、親子で切り盛りしていた。昨年亡くなった母が三角市場で魚屋をずっと開いていて店名は代わったが、創業50年以上になる。現在の中央市場へ移転してからは、3年目に入る。

 店頭には、旬のウニやシャコをはじめ、いけすにはカニが泳ぎ、注文を受けてから茹でる活カニ専門店。昆布や塩辛、松前漬け、油ののったしまホッケがなど新鮮な魚が並ぶ。ひとり暮らしのお年寄りのために、海老などを使いかき揚げなどの総菜も並ぶ。以前、居酒屋を手伝った経験があり、魚をさばくのも刺身を作るのもお手の物。秋には、鮭を解体し、イクラは秘伝のタレに漬け込み、美味しいと評判。

 台湾や香港からの観光客も多く、口コミで、昨年来た人から話を聞き、香港から友人を連れて来店してくれたり、毎年来てくれるお客さんの顔を見られることが嬉しい。

 物腰が柔らかい父とも息がぴったりで、父の持ち場と優子さんの持ち場があり、バイトと3人で店頭に立つ。優子さんは仕入れもこなし、父にとっても頼りになる存在。

 いつも笑顔を絶やさず、お客さんが何を求めているか、何が食べたいのかを望むものをおすすめできるようにと心がけている。北海道の美味しいものを地元の方々に届け、世界へも届けたいという。地方発送も積極的に行なっている。

 亡くなる前にもう一度元気になって商売がしたいという母の思いを引き継ぎ、常にお客さんを大切にしなさいとの言いつけを守り、仕事をしようと心に決めた。

 お得意様には宅配も行い、高齢者に大変喜ばれている。これから、夏から秋にかけて、花咲カニが食べられる季節。是非、旬のカニを食べていただきたいという。

 夕食前の買出し時間になると、どこからともなくお客さんが現れ、今日の献立の相談も受け付け、優子さんの笑顔でお客さんも笑顔になった。

 市民の台所に新鮮な魚を笑顔とともに届ける優子さんは、名前通りの優しい人柄で癒される。小樽の市場を元気にする奥山商店自慢の娘さん。

有限会社マルオ 奥山商店

小樽市稲穂3-11-2
電話:0134-27-3593
営業時間:8:00~18:00
定休日:日曜・祝日