2014年6月のベストママ
香り工房フィトン

石川 千晴ママ

 堺町通りのロマンチックな佇まい「香り工房フィトン」の店長・石川千晴さんは、札幌在住の37歳。

 オリジナル香水と手作りアロマキャンドルを販売する同店は、母弓美子さんがオーナーを務め、23年目となる。以前は、妹が手伝っていたが、妊娠を期に引退し、千晴さんが後を継ぎ、3年目となる。

 千晴さんは、子どもの頃から自然児で、外で走り回るのが好きな元気な女の子だった。中学生の頃は、走り高跳びの選手となり、中学女子169cmの記録を保持していた。仙台大学へ進み、そこでも陸上に専念した努力家。大学卒業後は、仙台で7年間仕事をし、12年前に札幌に。

 店名の「フィトン」は、森林浴の効用の源“フィトンチッド”から付けられた。

 母弓美子さんは、オリジナルの香水を作る「クチュールパルファン」を学び、その資格を活かして、お客さんの印象や好みからオリジナル香水を手作りして販売している。ベースになるタンポポ、ミモザ、ピーチグリーンなどにさらに数種類の香りを加え、その人に合った香水を調合し、自分だけの香りを作る。

 開店当時から愛用しているリピーターや、観光で小樽に訪れ、同店の香水に出会い、全国各地から注文や感謝の手紙が送られている。

 千晴さんは、香水をつけるタイプではなく、香りについて分からないことが多かった。初めは苦労したが、母から教わり努力を重ねてきた。元来の努力家で頑張りぬき、ベースになる香水も作れるようになり、お店も任されるようになった。調合する香水によって香ってくる順番が違うことを初めて知ったそうだ。

 お客さんの雰囲気や好み、インスピレーションも取り入れ、5~6分でオリジナル香水を完成させる。(2,300円から)

 仕事でも頑張り屋だが、趣味にも全力で向き合う。バンドを結成しボーカルを担当。札幌や小樽で活動している。歌うのも好きだが、音楽を聞くのも好きで、音楽イベントに出かけている。「小樽でも沢山のバンドが集まる野外フェスが開催され、沢山の観光客が来るといいな~!」と、楽しみがあるから頑張れるという。

 海をイメージしたオリジナル香水を愛用し続けている年配の男性客もいて、香りを通じて繋がるのが嬉しく、この場所でずっとお店を続けていくことが夢だと話す。

 「ここでしかない香りとここで出会い、香りで元気になってもらいたい。全国各地から手紙をいただき、また、元気になってもらえればと思う。来店していただけるだけでありがたい」と話した。

香り工房フィトン

住所:小樽市堺町4番3号
営業時間:11:00~18:00
定休日:不定休
電話:0134-23-9565