2016年11月のベストママ
手縫い革手袋 双sou

高木 恵子ママ

 小樽市銭函のログハウス建築会社「トベックス」自由林内に、手縫い革手袋「双sou」を営む高木恵子さん(67)は、小さな森の中に池や橋があり自然をイメージした自由林内の雰囲気に惚れ込み、ここで過ごす時間を楽しんでいる。

 店名の“双sou”は、手袋を数える単位から付けられ、おしゃれな女性用の革の手縫い手袋が並んでいる。また、たち落としの革を有効活用し、猿のぬいぐるみやキーホルダー、ストラップなどの小物に仕上げて販売している。

 高木さんは札幌出身で、結婚後、神奈川県横浜市に。10年前から夫とともに、5月~11月は札幌で、他は横浜で過ごしている。

 40代の時、鎌倉で手袋を手作りできることを知り、手作りキットで制作したのがきっかけで、手縫い手袋の世界へ。その後、横浜で手袋作家に師事し、横浜と札幌で手袋教室を開き、友人と二人展で作品を発表、札幌地下街などでも展示していた。

 友人と自由林内のギャラリー月で、3年続けて作品展を開いた際、貸店舗が空いたのを機に、昨年8月に友人と現在の店を開いた。今年5月からは、1人で手縫い手袋を販売している。

 手袋専用のラムスキンや毛付きベビーラムは上質なものを入手し、手袋専用ではないがエゾシカの革を使った手袋にも挑戦。他にも、カピパラ、イノブタ、水蛇などの革を使ったおしゃれな手袋も。針や糸も、革に負けないものを厳選して使用。

 彫金の技術を活かした手作りアクセサリーを手袋のアクセントに使用するなど、これまでにほとんど1点もののオリジナル手袋を、約350ほど制作している。長年習っていた洋裁の技術が、一目一目均等な縫い目に表れ、高木さんの丁寧な仕事への姿勢とプロの技術が伝わってくる。

 デザインを考えることも大好きで、30cmの世界をどうデザインするか、作品にはどれも深い愛着を持って楽しんでいる様子がが伺える。制作は、主に自宅で集中して行い、早くて3週間で手袋を完成させるという。

 今後の夢は、「手袋だけではなく、イメージが湧いたものを革を使った手作りで形にしていきたい」と話す。

 高木さんは、「自由林の美しさはもちろん、素朴な籠屋さんやレトロな喫茶店があり、色々楽しめる場所。ぜひ遊びに来ていただきたい」と笑顔でPRした。

手縫い革手袋 双sou

小樽市銭函2-30-3 株式会社トベックス自由林内ミニログハウス
電話:080-6503-1451
営業時間:木~日曜日11:00~16:00
定休日:5月~11月中旬までの月・火・水曜日と冬期間休業